2023年7月22日土曜日

伊勢修養学舎1班 2日目 ~禊と祓~ 

 伊勢修養学舎の1日は5:30の起床から始まります。男子生徒は「禊」のあと内宮へ参拝。女子生徒は講堂での大祓詞奏上のあと書写を行いその後内宮への参拝となります。早朝の静けさの中生徒達は心を落ち着かせて素直な気持ちで参拝を行ってくれます。

今日は「禊」についてお話したいと思います。「禊」を最初に行ったのは、日本神話における国生みの神様、「イザナギノミコト」です。『古事記』によれば、「イザナギノミコト」は、火傷を負って亡くなった妻のイザナミノミコトのあとを追って死者の国である黄泉の国へ出かけ、恐ろしい姿となった妻の姿を見てしまいます。逃げ帰ったイザナギは黄泉の国の穢(けがれ)を落とすために川に入って「禊」を行います。そのときに多くの尊い神様が生まれます。この時のイザナギの禊が神道に伝わったとされています。

「禊」の語源は「身削」「身滌」(みそぎ)から出た言葉とされ川や海に入ったり、滝に打たれたり、泉や井戸の水を浴びたりして罪穢(つみけがれ)という汚れを洗い流しすすぎ清めるのが「禊」であります。日本は水に恵まれた国でありその水は山から河川を通って海へと流れ国を清めている。日本独自の水に対する文化が水の浄化作用に対する信仰を育んだと言われています。この「水」によって穢れを洗い清め、清浄にする「祓(はらえ)」のことを「禊」と言います。

今現在においても神社に参拝した際には境内にある手水舎で手を洗い、口を清める作法をしますが、これは「禊」を簡略化した形態となっています。このように「禊」の意味を学ぶ事で行う事の意味を知ることが出来ます。そうする事で男子生徒達はまた大きく成長してくれる事と考えています。このように自然の力に私たちは生かされ、助けられているという感謝の気持ちを忘れないようにしてほしいと思います。

朝食を取った後も一日びっしりと行事が詰まっており生徒達は日頃体験できない神道行事を経験できたことで心の中に何か変化が出てきたのか行動や表情に変化が表れてきていました。1班の生徒達は明日が最終日です。最後まで一つ一つの行事から何かを学んでください。