2022年7月31日日曜日

高校オープンキャンパス(授業体験会)

昨日と本日2日間校内において高等学校オープンキャンパス授業体験会を実施いたしました。2日間で全ての教科において定員を満たすことが出来ました。暑さが厳しい中浪速高校まで足を運んでいただき本当にありがとうございました。

今回の授業体験会はできる限り多くの授業を体験していただきたく5教科だけではなく体育や音楽、そして情報などを準備させてもらいました。本校のICT機器を活用した授業体験、そして多くの在校生達も参加しており浪速高等学校の雰囲気を少しでも感じる事が出来たのではないかと思っております。

次はクラブ体験会が8月28日に行われます。そちらの方も是非ご参加頂ければ大変うれしく思います。そしていよいよ2学期に入りますと本校での入試説明会が4回に分けて実施されます。より深く浪速高等学校を知っていただき入試情報などもたくさんお伝えできると考えています。

生徒主体の説明会を準備しており受験生たちが知りたい情報を一つでも多く発信できるよう現在準備を整えている所です。是非10月29日、11月12日、12月3日、12月10日の全て土曜日に行われる入試説明会へご参加いただけますようお願いいたします。

中学3年生のみなさんにとってこの夏休みは大切な時期になります。みなさんにとって充実した夏休みになるようみなさんの健康と安全を願っております。2学期以降本格的に高校受験に向けた準備が始まります。いいスタートが切れるように準備をしてください。

昨日と今日ご参加いただきました保護者の皆様と中学3年生のみなさんに心から感謝申し上げます。また入試説明会でお会いできるのを楽しみにしております。

2022年7月29日金曜日

活躍する浪高生達~インターハイ応援~

 今年は浪速高校から空手道部・硬式テニス部・弓道部の3つのクラブが全国高等学校総合体育大会(インターハイ)に出場してくれています。高校3年生たちにとってこの大会は高校部活動の集大成となるものであると思います。高校入学時から続くコロナ禍の中、生徒達は活動が制限されるなど十分な練習も行うことが出来ない時期もありましたが、諦めず腐らず本当に自分たちができる事をしっかりと行ってきたことによって、今回のような結果を導き出せたのではないかと思っています。

今年のインターハイは四国の各県で実施されており、日程の関係で私は硬式テニス部の選手たちを激励に高知県春野総合運動公園に駆け付けました。硬式テニス部は昨年度もインターハイに出場しており今年度の目標は昨年度を上回る結果を残す事が目標だと聞いていました。

団体戦は男子・女子とも出場しており昨日は団体戦を応援する事となりました。生徒達は自分たちの役割を果たすために持てる力を出し切ろうと頑張っていました。その姿を見ていると本当に心が熱くなってきます。勝負ですから最後は勝ち負けが決まるのですが、生徒達が高校生活の集大成として今まで育んできた力を信じ、挑戦している姿に大きなエネルギーを感じることが出来ました。

1回戦を順調に勝ち進みましたが2回戦で敗退となり次に進むことが出来ませんでした。酷暑の中選手たちは全力を尽くしたと思います。結果は残念でしたがまた明日からは男女とも個人戦と女子のダブルスが始まります。気持ちを切り替えて次の頂点を目指し新たな世界へ挑戦してください。個人戦は男子1名、女子2名の計3名が出場します。

疲れも溜まってくるでしょうがしっかりと体調管理をして万全の状態を整える事も一流のアスリートの条件です。この経験はこれからの人生において必ず役に立つことだと思います。目の前の瞬間を大切に、そして仲間と過ごす最後の夏を充実させてください。

2022年7月27日水曜日

頑張る浪高生達!~学習合宿~

 本日から2年生と3年生は多聞尚学館と京都に分かれて学習合宿に入りました。3年生は受験対策講座として1週間缶詰め状態で徹底的に学習活動に励みます。この夏を制する者は受験を制すると言います。参加する3年生には徹底的に自分を鍛える事が大切であることを伝えさせてもらいました。

結局最後は自分の力です。その力を蓄える為にこの期間はありとあらゆる方法でいろんな人のサポートを受けて頑張ってほしいと思います。受け身の学習方法ではなくサポートする先生方に積極的に質問するなど自分自身から行動し学ぶ方法でこの1週間を過ごしてもらいたいと思っています。


弱音を吐くこともあるかとは思いますがそんな時は仲間たちと結束し互いにサポートし合い支え合いながら最後までやり切ってください。終業式の時のキーワード「一念天に通ず」(いちねんてんにつうず)を思い出してください。

一方2年生も4泊5日ではありますが多聞尚学館にて学習合宿に入りました。コロナ禍の影響で多聞尚学館での合宿も2年半ぶりです。

この合宿の目的は来年の受験に備え今やっておくべき事をしっかりと身に付けることが重要だと伝えました。2年生は高校入学時から初めての宿泊を伴う行事となります。楽しみもあると思いますが大事な事はケジメです。切り替えを忘れず、この合宿の目的を決して忘れることなく最後までやり切ってほしいと思います。

2年生も3年生も非常に意欲に溢れた生徒達ばかりです。このポテンシャルをいかに成果として目に見える形で残すことが出来るか。大きく飛躍できる機会を決して逃す事がないように生徒達の頑張りを期待しています。今年のスローガン「チャレンジ」と「+ONE」を実行してください。

2022年7月26日火曜日

第69回伊勢修養学舎≪お伊勢参り≫5班 ~『神宮会館』~

 今年度の第69回伊勢修養学舎「お伊勢参り」も最後の5班目となりました。最後の5班目の生徒達も他の班と同様にしっかりとした心構えで臨んでくれたと思います。

今日はこの69年にわたり本校の「伊勢修養学舎」を支えていただいてきた「神宮会館」についてお伝えしたいと思います。

この神宮会館は昭和28年の第59回式年遷宮の附帯事業として神宮が建設されました。お伊勢参りの宿として伊勢神宮崇敬会が運営を委託され、第60回御遷宮時に西館を、平成5年の第61回御遷宮時に本館を新築され現在に至っており、お伊勢参りの宿として知られている宿泊施設です。内宮への参拝も徒歩5分という近さもあり毎年日本全国から多くの参拝者の方がたが宿泊されています。


        

本校の伊勢修養学舎は神宮会館が建設された翌年昭和29年から始まっており、1回目の伊勢修養学舎から69年間にわたりお世話になっているお宿となります。本校の伊勢修養学舎の歴史を語る上で、この神宮会館なしでは語ることができません。神宮会館の変遷とともに、本校の伊勢修養学舎も変革していきました。現在も非常に恵まれた環境の中で、修養行事をスムーズに行えるようご配慮いただき実施できています。このようにこの神宮会館は、多くの卒業生がお世話になっており、修養学舎中は生徒達の修養の場所でもあり、そして神宮会館の皆様の心温まるおもてなしは心と身体の癒し宿ともなっています。

このように伊勢修養学舎には69年間にわたり受け継がれてきた数多くの伝統があります。参拝するところ、見学するところ、滞在するところ、すべての場所にはそこへ行く理由があり、そこには深い歴史があり、受け継がれてきた先人たちの想いがあります。その事をこのお伊勢参りで学んだと思います。

本日で5班すべての日程がこれで終了となりました。今年の第69回伊勢修養学舎「お伊勢参り」を終えた1年生の生徒達の成長は今後のみなさんの学校生活から見えてくると思います。例年の伊勢修養学舎で実施している行事の中で、出来なかった行事もたくさんありましたが、この伊勢修養学舎で最も大切な事は伝え、現地で実際に学び、経験してくれたと思っています。「今を一生懸命に生きる」この事が最も重要なキーワードです。感謝の気持ちを忘れず、日々謙虚に浄く、明るく、正しく、直く生きていく事が大事な事です。

校長講話の要旨プリントは机に貼ってくれていますか?最低でも高校卒業までは貼っておいてほしい。キーワードは「品格」「情熱」「規律」「尊重」「結束」の5つです。~挑戦するからこそ変われる~このフレーズを忘れずに校長からのメッセージをしっかりと心に刻んでくれていることを願っています。そして自分の夢に向かって挑戦し続ける事。そうすれば必ず自分の中で新しい自分を発見できることができます。それが成長したという事です。さあ~やるぞ!浪高生。前に進め!

そして5日間にわたり大変お世話になった神宮会館の皆様、安全運転を心がけていただいたバスの運転手の方々本当にありがとうございました。来年こそは本来の伊勢修養学舎に戻ることが出来るよう日々祈願するばかりです。

最後に生徒達解散後に第69回伊勢修養学舎「お伊勢参り」が無事に終えることが出来たことに感謝と生徒達の成長を学院神社の大神様にご報告をして今年度の第69回伊勢修養学舎を終える事にします。

『今を一生懸命に生きる』~挑戦するからこそ変われる~ 

2022年7月25日月曜日

第69回伊勢修養学舎≪お伊勢参り≫4班~『伊雑宮と倭姫宮』~

昨日の日曜日をはさんで4班目が「お伊勢参り」を実施しました。本校の生徒達は今回のお伊勢参りの目的を理解して参加してくれており、とても良い雰囲気で行事が進んでいます。先日行った校長講話についてもしっかりと理解し、心に植え付けてくれていることが非常に嬉しく思っています。

さて今日は本来なら2日目の午後から参拝する伊雑宮(いざわのみや)と倭姫宮(やまとひめのみや)についてお話したいと思います。

伊雑宮の創立は約二千年前の第11代垂仁天皇の御代(みよ)。倭姫命が御贄地(みにえどころ)を定めるため、志摩国に入ったところ、伊佐波登美命(いざわとみのみこと)を迎えられ、この地にお宮を創建したと伝えられています。ご祭神は、天照大御神の御魂を祀っています。伊雑宮は、別宮の中でも由緒のある特別の別宮であると言っても過言でありません。その理由は、宮域に神田(しんでん)を持つ唯一の別宮である。二つ目は内宮 荒祭宮の近くに伊雑宮遥拝所が存在していた。三つめは別宮の中で唯一、神饌を調理する場所である 忌火屋殿(いみびやでん)が存在している。

伊雑宮

「伊雑宮」は、古くから「天照大御神」(あまてらすおおみかみ)の「遙宮」(とおのみや)【※神宮から遠く離れた「別宮」を意味する。】として広く信仰を集め、地元の人々によって海の幸、山の幸の豊饒(ほうじょう)が祈られてきました。ここでは日本の主食であるお米についての原点があると言われています。

次に「倭姫宮」は、皇大神宮(内宮)の別宮で、2000年以上前に天照大御神を伊勢にお連れになった倭姫命(やまとひめのみこと)が御祭神です。倭姫命は第11代垂仁(すいにん)天皇の皇女です。天照大御神のご鎮座の地を求め各地を巡幸され、伊勢の国に入ると、天照大御神から「ここにいようと思う」という御神託を受けられました。

倭姫宮

そして現在の場所・五十鈴川のほとりに、皇大神宮(内宮)を創建されました。現在本校の学院神社にある鳥居はこの倭姫宮の鳥居を式年遷宮の際に伊勢神宮から頂いたものであり、本校と伊勢神宮との関わりを象徴するものとなっています。

 この様に本校と伊勢神宮との関わりは深く、この修養学舎において多くの神社を参拝し、その神社の由来や歴史を知ることで参拝する意味を知り、心を健やかにすることが出来ると考えています。その様な時間と体験が明日からの学校生活に大きなエネルギーとして湧き出てくると思います。

 4班の生徒の皆さん今日の一日でどれぐらいのエネルギーを蓄えられましたか?明日から暑い日が続きますが目標を忘れず挑戦して行ってください。

2022年7月23日土曜日

第69回伊勢修養学舎≪お伊勢参り≫3班~『お参り』~

 本日は3班の生徒達が伊勢に向かいました。予定通り8時に学校に集合し820分に出発しました。

今日はこのお伊勢参りで参拝する重要な神社についてお伝えしたいと思います。行程順に行くと、まずは外宮(正式名:豊受大神宮)を参拝。外宮に祀られている御祭神は「豊受大御神」です。第21代雄略天皇(ゆうりゃく)の御代に今の地に祀られたと伝えられています。日本書紀や丹波国風土記によると、稲作、養蚕、醸造の神様といわれ、衣食住、物を生産しそれを加工するつまり産業の守護神と考えられているのです。今から1500年前、天照大御神のお食事を司る、御饌都神(みけつかみ)として丹波の国から現在の地にお迎えされました。内宮の御鎮座から約500年後です。


外宮
次に参拝する猿田彦大神は、ものごとの最初に御出現になり万事最も善い方へ“おみちびき”になる大神で、古事記、日本書紀などにも「国初のみぎり天孫をこの国土に御啓行(みちひらき)になられた」と伝えられています。天孫降臨を啓行(みちひらき)された猿田彦大神は、高千穂に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を御案内した後、天宇受賣命(あめのうずめのみこと)と御一緒に本拠地である「伊勢の狭長田(さながた)五十鈴の川上」の地に戻り、この地を始め全国の開拓にあたられました。と言われています。このように猿田彦神社に参拝することはこの3年間を猿田彦大神様によって1年生の皆が正しく良い方向へ「おみちびき」していただけるよう祈願することが大きな目的となっています。一人一人の生徒が素直な気持ちになって大神様に祈願する。心が豊かになる瞬間です。


猿田彦神社

 最後に参拝する内宮(正式名:皇大神宮)の御祭神は天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおかみ)であり一般的には天照大御神(あまてらすおおかみ)と言われています。神様の名前から太陽を連想する神様だと思われますが単なる太陽神ではなく、皇室の御先祖であり天皇の御親神(みおやがみ)でもあります。第11代垂仁天皇の御代に皇女倭姫命が大神様にお仕えした際、大神様が永遠に御鎮座できる地(大宮地:おおみやどころ)を求めて各地を巡幸されこの伊勢の地に宮を営み大神様を祀り申し上げたとされています。今から2000年前、皇位のしるしとして受け継がれる三種の神器の一つである八咫鏡(ヤタノカガミ)をご神体としてお祀りし、国家の守護神として崇める伊勢信仰は平安末期より広がっていったと言われています。


内宮

この「お伊勢参り」で参拝させていただいた大神様は最も本校の基本となる大神様で、学校にある学院神社にも祀られている神様です。今回のお伊勢参りが日常の学校生活と深くつながりっているのを確認し、そして明日以降の学校生活がより充実したものに変わって行く事を願っています。

~挑戦するからこそ変われる~この事を忘れず「今を一生懸命に生きる」これを実行する事。3班の生徒のみなさんご苦労様でした。

2022年7月22日金曜日

第69回伊勢修養学舎≪お伊勢参り≫2班~『巫女』~

 今日は2班の生徒達が伊勢の地を訪れました。最初に豊受大神宮(外宮)を参拝、そして猿田彦神社を参拝した後神宮会館にて昼食、その後皇大神宮(内宮)を参拝し帰阪となっています。

2班目も非常にけじめのある生徒達ばかりで凛とした雰囲気の中行事を進めることが出来たと思います。この修養行事は団体生活における日常生活の基本を体得し、自分の果たすべき役割と責任を自覚し、正しい集団行動が出来るように学習します。つまり、「品性を養う」「人格を深める」「精神を練磨する」など心の教育が大きな目的です。

外宮参拝

本日は男子生徒の『禊』同様に女子生徒における重要行事「神楽・舞と作法・着付け」について伝えたいと思います。本来の行程なら「皇學館大學の祭式教室」をお借りして「豊栄の舞と作法指導」を大阪府下の現役の女性神職からご指導いただきます。

礼儀作法指導

豊栄の舞とは、女性が舞うことを前提に作られたため、別名「乙女の舞」と呼ばれています。この舞は神への感謝の気持ち、自然への畏敬が表現されており、この世の様々なものに神々が宿ると考える日本の文化が反映されていると考えられています。舞を習うことで日本人が育んできた歴史の重み、伝統のすばらしさを感じ、「生きること」について考えて欲しいと思っています。

祭式教室

また神様の前で舞をご奉仕する女性の事を「巫女」といい巫女とは神様に仕える女性の事を言います。古来、神様の言葉を得て他の者に伝える事が役割とされていましたが近代に入ってからはその役割が変容し神職の補助、または神楽、舞をご奉仕する女性を示すようになってきました。

豊栄の舞の練習

このように女子生徒は伊勢修養学舎の中で「豊栄の舞と作法指導」を体験し、「正しい礼儀作法・着付け」を学びます。その体験や学びから本校の校訓である「浄・明・正・直」を心の軸とし、感謝の気持ちを持てる「人」としての成長を図ることが出来ればいいと考えています。「品性を養う」「人格を深める」「精神を練磨する」などこの伊勢の地で心の教育を実践している学校は本校だけだと思っています。

猿田彦神社正式参拝

生徒達にはこの伊勢の地で学んだことを明日からの学校生活に必ず活かしてほしいと思います。神様に見守られ、全ての人々への感謝の気持ちを持ち、今日この日から本当の浪高生としての誇りをもって学校生活を過ごしてください。「たくましく。しなやかに。生き抜く力」この力を育んでくれることを願っています。

内宮参拝


2022年7月21日木曜日

第69回伊勢修養学舎≪お伊勢参り≫1班 ~『禊』~

 今日21日から26日までの期間で第69回伊勢修養学舎〈お伊勢参り〉が5班に分かれて実施されます。今年度もコロナ感染対策として宿泊ではなく日帰りでの修養行事といたしました。

 浪速高等学校の建学の精神「浄・明・正・直」は神社神道の教えからくるもので本校の教育の根幹であり「敬神崇祖」と共に99年間揺るぎない教育理念です。本校は69年間、毎年7(昨年は11月に実施)に伊勢修養学舎を実施し、内宮・外宮などの関係神社の参拝、そして大祓詞(神拝詞)の講話・奏上・書写などの実践を行い、浪高生として神道への理解を深め、日本文化の素晴らしさと神秘性を学びます。本校のアイデンティティである神道の奥深さを知るためにこの行事を長きにわたり実施してきました。

開校式

 本校では従来【伊勢修養学舎】は2泊3日で行われている最も重要な学校行事です。この3日間において男子生徒、女子生徒共にいろんな修養行事に参加し本校でしか学びえない事を体験することで浪高生となると言われています。生徒達はこの行事を未来永劫『心の支え』として高校生活の中での思い出として残してくれています。

内宮参拝

 今日はその中で男子生徒が行う『禊』(みそぎ)についてお話したいと思います。

日本では昔から生活をしているうちについつい過ちを犯し身や心に罪や穢が付くと言われています。その罪や穢を取り除き神のご加護を受ける事によって健康で幸せな生活が送れると考えられてきました。その浄化力を持つと言われる「水」を用いて行うのが『禊』という方法です。日本は水に恵まれた国で水は山から河川を通り海へと流され国を清めていると考えられています。この様な自然環境が日本独自の水の文化を生み水の浄化作用に対する信仰を育んだとされています。

 『禊』の語源は「身削」「身滌」(みそぎと読む)から出た言葉であると云われ身体を川や海に浸けたり滝に打たれたり泉や井戸の水を浴びたりして罪穢という汚れを洗い流しすすぎ清めるのが『禊』であります。本来神社に参拝したり、祭りのご奉仕を行う者は古来禊をするのが原則と言われていましたが、現在では神社の社頭に手水舎があり参拝者はここで手を洗い、口をすすぎ清めるのが通例となっています。これは古来の禊の簡略された形態です。

 そこで本校では神社神道の学校で学ぶ生徒としてこの『禊』を体験し、多くの事を感じ取ってほしいという考えから、70年近くの間この『禊』が行われています。(この3年間はコロナの影響で実施できず)

伊勢修養学舎の修養行事の中で、この『禊』は男子生徒にとって最も重要な修養行事となっており前夜から「道彦」と言われる禊指導の先生に指導を受け、しっかりと練習を行い、早朝に五十鈴川に浸かる禊を2回実施しています。男子生徒にとっては初めての体験であり、本校でしか体験できない修養行事となっており伝統行事となっています。

 今日参加した1班の生徒達は伊勢の地で風を感じ、音を聞き、目で見ることで何かを感じ取って新しい発見をしてくれたと思っています。その学びがこれからの学校生活の行動に新たな変化が生まれてくることを期待しています。