2026年7月23日木曜日

伊勢修養学舎 2班最終日そして3班到着 ~内宮~

今日は2班の生徒が最終日となり男子女子生徒ともに早朝の神道行事を素晴らしい姿勢で行ってくれました。3日間での成長を感じ取れた瞬間は感動そのものです。2班の生徒の皆さんの頑張りを心から祝福したいと思います。

2班の生徒たちが帰路に就いた1時間後3班の生徒たちが伊勢の地に到着しました。先生方の指示に的確に応えて行動している姿を見ていると3班の生徒たちの3日後の姿が今から楽しみです。是非とも目の前の行事を真剣にそして一生懸命に取り組んでほしいと思います。

本日は内宮についてお話させていただきます。内宮にお祀りされているのは、日本の総氏神(すべての人の祖先神)であり、太陽の神様でもある天照大御神(あまてらすおおみかみ)です。

今から約2000年前の遠い昔、神様は天皇の住まい(宮中)に一緒にお祀りされていました。しかし、「神様の力があまりに強く畏れ多い」ということから、よりふさわしい聖地を求めて、皇女である倭姫命(やまとひめのみこと)が旅に出ることになります。

大和の国(奈良)を出発し、何年もかけて各地を巡った倭姫命が伊勢の国にたどり着いたとき、天照大御神から「この波が打ち寄せる美しい伊勢の国に私はいたい」というお告げがありました。こうして五十鈴川のほとりに建てられたのが、いま私たちが目にする内宮の始まりです。

2000年間、一度も絶えることなく、祈りが捧げられ続けてきた「奇跡の聖地」。それが伊勢神宮なのです。皇位のしるしとして受け継がれる三種の神器の一つである八咫鏡(ヤタノカガミ)をご神体としてお祀りし、国家の守護神として崇める伊勢信仰は平安末期より広がっていったと言われています。この内宮の大神様は最も本校の基本となる大神様で、学校にある学院神社にも祀られている神様です。

神社神道を建学の精神とする学校で学ぶみなさんにとって、この参拝には一生の財産となるものがあります。1つ目は「おかげさま」の感謝を知る事です。神道の根本にあるのは、神様やご先祖様を大切にする「敬神崇祖(けいしんすうそ)」の心です。いま自分がここに生きて、学校に通えているのは、決して当たり前のことではありません。親や先生、友人、そして命を繋いでくれた先祖や大自然への「ありがとうございます」という感謝の心を、神前で静かに感じてみてください

そして2つ目として校訓「浄明正直」を肌で感じることです。本校の校訓である「浄明正直(じょうめいせいちょく)」。清らかな心・明るい心・正しい心・素直な心を言葉ではなく、五感すべてを使って「浄明正直」な自分へと生まれ変わる心地よさを体感してほしいと思います。

3つ目としては「今、この瞬間」を一生懸命に生きる」ことを実践することです。過去の後悔や未来の不安にとらわれず、「今生かされている自分」に誇りを持ちましょう。参拝を終えたとき、日々の勉強や部活動、自分の夢に向かって「よし、またここから頑張ろう」という強い軸(バックボーン)をもってほしいと思います。 

最後4つ目としては日本人の「心の原点」に触れることです。世界へ羽ばたく国際人になるために、最も必要なのは「自分の国の文化や伝統を深く知ること」です。日本人が2000年大切にしてきた精神文化の最高峰に触れることは、みなさんが将来、世界中の人から信頼される自立した社会人になるための大きな教養となります。

これらをこの伊勢の地で感じ取ってこれからの社会を生き抜くための逞しさとしなやかさを身に付けるきっかけとなればこの伊勢修養学舎の目的が達成されると考えています。

2026年7月22日水曜日

伊勢修養学舎 2班 2日目  男子の「禊(みそぎ)」と「祓(はらえ)」〜水に清められ、成長する生徒たち〜

 2班の生徒たちは2日目を迎えました。生徒たちの表情や行動には明らかな変化が現れ、この修養学舎の成果がしっかりと見えてきています。この修養学舎には重要な神道行事が数多くありますが、その中でも最も大切にしているのが、男子の「禊(みそぎ)」と女子の「豊栄(とよさか)の舞」の体験です。今回は、男子の「禊」と「祓(はらえ)」について伝えさせていただきます。

早朝の静けさの中で朝5:30の起床から始まります。6:00には全員が集合場所に集まり、一言も発することなく五十鈴川(いすずがわ)へと向かい、禊を実施します。五十鈴川での禊を終えた男子は、そのまま内宮(ないくう)へ参拝。一方、女子生徒は同時刻に講堂へ集合し、まずは内宮へ参拝します。参拝後は、講堂にて大祓詞(おおはらえことば)を奏上し、書写を行います。 男子・女子ともに、早朝の澄んだ静けさの中、心を落ち着かせて素直な気持ちで参拝に臨んでくれました。

本校を卒業した男子生徒の多くが、口をそろえてこう言ってくれます。

「今となれば、本当に貴重な経験をさせてもらったと思います。このような経験はもう二度とないでしょう。卒業後に伊勢を訪れたとき、あの貴重な体験をさせていただけたのだと、自然と感謝の気持ちが湧き出てきます」

この「禊」を最初に行ったのは、日本神話における国生みの神様「イザナギノミコト(伊邪那岐命)」です。『古事記』によると、イザナギノミコトは、火傷を負って亡くなった妻のイザナミノミコトを追いかけて死者の国である「黄泉の国(よみのくに)」へ向かいますが、そこで恐ろしい姿となった妻を見てしまいます。命からがら逃げ帰ったイザナギノミコトは、黄泉の国の穢れ(けがれ)を落とすために川に入って身を清めました。その際、多くの尊い神々が誕生したとされています。このときのイザナギノミコトの行為が、神道における禊の起源として今に伝わっています。

「禊」の語源は「身削(みそぎ)」や「身滌(みそぎ)」からきているとされ、川や海に入ったり、滝に打たれたり、泉や井戸の水を浴びたりして、罪や穢れを洗い流し清めることを指します。 日本は豊かな水に恵まれた国です。山から湧き出た水が河川を通じて海へと流れ、国全体を清めていく――こうした日本独自の自然環境が、水の持つ「浄化作用」に対する深い信仰を育んできました。このように、水の力によって穢れを洗い清め、清浄な状態に戻す「祓(はらえ)」のことを「禊」と呼ぶのです。

 このように、禊の意味を深く学び、実際に体験することで、日常生活では気づけなかった多くの大切なことに気づかされます。修養学舎の神道行事には、そのすべてに意味があり、理由を知ることで生徒たちの姿勢や心構えは大きく変化していきます。その変化こそが、人間として成長する大きなきっかけとなるのです。

神道の世界では、「私たちは大自然の力に生かされ、助けられている」という感謝の気持ちを大切にしています。その精神を根幹に置くこの修養学舎での神道行事は、自分自身を改めて見つめ直し、新たな道へと導いてくれる最高の体験になると確信しています。これこそが神社神道を建学の精神とする浪速でしか経験できない行事なのです。その学校で学ぶ生徒たちには必ず明るい未来が待っていると思っています。

2026年7月21日火曜日

伊勢修養学舎 1班最終日そして2班到着

 今日は1班の生徒が最終日です。男子は早朝から禊、女子は内宮の参拝後の大祓詞奏上と書写を見事にやり切り閉講式を迎えることができました。閉講式では開講式とは全く違った姿勢と雰囲気を醸し出しており1班の生徒たちの成長を実感できたことは本当にうれしい限りです。

その後、1班の生徒たちを見送りその後約1時間後に2班の生徒たちが神宮会館に到着しました。2班の生徒たちも3日間の修養学舎で神道行事を通じて大きく成長してた姿を見ることが楽しみです。一生懸命に行事に向かう生徒たちを教職員はしっかりとサポートし1班同様に、いやそれ以上の成果を出していきたいと思います。


今回本校の生徒たちが修養学舎として訪れていある伊勢神宮には、天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする「内宮」と、豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祀りする「外宮」があります。実はその他にも大小さまざまな社が伊勢志摩地域に点在し、すべてで125社から成る神社です。伊勢神宮の「125社」とは、内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)の2つの正宮に加え、別宮14社、摂社43社、末社24社、所管社42社の合計125社を指します。これらは、伊勢神宮の境内や周辺に点在し、それぞれ異なる神様を祀っています。

最初に向かうのが前回のブログでご紹介した猿田彦神社。そして次に向かうのが「外宮」(正式名:豊受大神宮)です。外宮に祀られている御祭神は天照大御神の食事を司る「豊受大御神」です。正殿は神宮だけの建築様式「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」となっています。第21代雄略天皇(ゆうりゃく)の御代に今の地に祀られたと伝えられています。

日本書紀や丹波国風土記によると、稲作、養蚕、醸造の神様といわれ、衣食住、物を生産しそれを加工するつまり産業の守護神と考えられているのです。今から1500年前、天照大御神のお食事を司る、御饌都神(みけつかみ)として丹波の国から現在の地にお迎えされました。内宮の御鎮座から約500年後です。

伊勢神宮には古くから「外宮先参(げくうせんさん)」という習わしがあり、お祭りや参拝はすべて外宮から先に行うのが厳格なルールとなっています。修養学舎という学びの場で外宮を訪れるのには、単なる観光ではなく、これからの生き方につながる深い意義があります。

豊受大御神は、私たちが生きていくために欠かせない「衣食住」、そしてあらゆる産業の守り神です。 毎日お腹いっぱいご飯を食べられること、お気に入りの服を着られること、安心して眠れる家があること。これらは決して当たり前ではありません。外宮への参拝は、自分の生活を支えてくれているすべての「恵み」に対し、「いつもありがとうございます」と感謝を伝えるためのものです。

また外宮では、神様が迎えられたその日から今日まで、約1500年間、毎日欠かさず朝と夕方の2回、神々に食事を供える「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」というお祭りが行われています。 雨の日も、嵐の日も、歴史の中でどれほど大きな災害や戦争があっても、一日たりとも休むことなく続けられてきました。境内の厳かな空気を感じながら、「一つのことを途切れさせずに続けることの凄さ」と、それを守り抜いてきた先人たちの情熱の重み「継続の尊さ」も知る機会となります。

このように修養学舎では伊勢の地で重要な神社へ参拝する事でその神社の成り立ちや日本文化を学ぶことが出来ます。神社神道の学校で学ぶ生徒としてこの様な事を学ぶ機会を得るのはこの浪速でしかない事でもあります。浪速でしか経験できない、浪速でしか学ぶことが出来ない事をこの伊勢修養学舎で多く学び今後の学校生活に生かしてくれる事が浪速高校の伝統となっています。今年もその伝統を引き継ぎ生徒達は頑張ってくれています。

2026年7月20日月曜日

伊勢修養学舎1班 2日目

 1班の生徒たちは二日目を迎えました。早朝から男子生徒は禊、女子生徒たちは内宮参拝と大祓詞奏上と書写を行いました。素晴らしい姿勢で臨んでくれており午後からの行事も順調に終えることができました。女子生徒たちは祭式教室での豊栄の舞の練習を女性神職の先生からご指導を受け高評価をいただいていました。

今日のブログでは伊勢修養学舎の初日に参拝する猿田彦神社について述べさせていただきます。この神社に祭られている猿田彦大神様は、物事を良い方向へと導く「みちひらき(道開き)」の神様です。

 この伊勢修養学舎は、1学期が終了し浪速高生としての学校生活が本格的にスタートする時期に行われます。これから始まる3年間の学業、部活動、そして将来の進路という「自らの道」を切り拓いていく節目に、神前で決意を誓い、導きを祈願することは極めて大きな意味を持ちます。

本校の教育活動の根幹にあるのは、神社神道の教えに基づく「浄・明・正・直(きよく・あかるく・ただしく・なおく)」の心と「敬神崇祖」の理念です。 この修養学舎は単なる観光旅行ではなく、襟を正して臨む「正式参拝」を通じて、生徒たちは目に見えないものへの感謝や、作法(礼儀)を身をもって学びます。これにより、学校が大切にする精神が頭での理解から「心と身体での実践」へと昇華されます。すべての神道行事を通じて建学の精神「浄・明・正・直」を体現することで大きな学びを得ることができます。

この伊勢修養学舎は「生きる力」を学ぶ場であり、本校で最も重要な行事です。 外宮・内宮、そして猿田彦神社を一連の流れとして参拝し、一つひとつの神様に対して素直な心で祈りを捧げることで、生徒たちの表情は引き締まり、大きく成長します。「やらされる行事」から「自ら積極的に参加する行事」へと意識が変わる、まさに「本当の浪高生」になるための精神的脱皮のきっかけとなる起爆剤となっています。

学校の建学の精神である『浄・明・正・直』の心を、美しい作法と凛とした空気のなかで実践し、一人の人間として、また浪高生として大きく精神的に成長するために、この猿田彦神社での正式参拝は欠かすことのできない神聖な時間なのです。

今日1日で1班の生徒たちは神道行事を体験することで今までに経験したことのない充実感と達成感を得ることができたのではないかと思っています。これこそが浪速でしか学ぶことができない学びであるのは間違いありません。まだ明日の午前中まで行事が残っています。真の浪高生となる最後の仕上げの行事をより積極的に参加してまた新たな気付きをつかみ取ってください。