2026年7月27日月曜日

伊勢修養学舎4班帰阪・5班スタート ~お米の原点と学校の鳥居~

本日4班の生徒たちが修養地である伊勢を後にして大阪へ戻っていきました。大きな成長と当たり前の事への感謝、そして新たな気づきを神道行事から学んでくれたと思います。そして明日からの日常生活にそれらをどう生かしていくのか。この3日間で伝えてきたことを忘れないでこれからも挑戦して多くの事を学び続けてほしいと思います。 

そしていよいよ最終班の5班の生徒たちが伊勢の地に到着しました。第73回目の伊勢修養学舎の締めくくりとしてしっかりと神道行事を含むすべての行事に対して懸命に取り組んでくれることを期待しています。

今日はこの伊勢修養学舎で2日目に訪れる神社2社伊雑宮(いざわのみや)と倭姫宮(やまとひめのみや)についてお話させていただきます

伊雑宮(いざわのみや)はお米の原点とされており特別な別宮でもあります。約2000年前(第11代垂仁天皇の時代)、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に捧げる御飯(御贄・みにえ)を選ぶためにこの地を訪れた倭姫命(やまとひめのみこと)によって建てられました。伊勢神宮の本宮から遠く離れているため「遙宮(とおのみや)」とも呼ばれますが、数ある別宮の中でも極めて特別な地位にあります。

「神田(しんでん)」をもっており宮域には専用の田んぼを持つ唯一の別宮で、日本の主食である「お米の原点」がここにあります。また本宮との強い結びつきがあり内宮の最高位の別宮(荒祭宮)の近くに、わざわざ伊雑宮を拝むための「遥拝所」が作られています。そして自炊の調理場があり神様へのお食事(神饌)を調理する「忌火屋殿(いみびやでん)」が別宮で唯一存在します。このように古くから地域の人々によって、海の幸・山の幸の豊作が祈られてきた温かみのあるお宮です。

倭姫宮(やまとひめのみや)は本校と伊勢神宮を繋ぐ場所でもあり御祭神は、天照大御神を伊勢の地へとご案内し、内宮を創建された倭姫命(やまとひめのみこと)です。各地を巡られた倭姫命は、伊勢の国に入った際、天照大御神から「この地にとどまりたい」という御神託(神様からのお告げ)を受け、現在の五十鈴川のほとりに内宮を建てられました。

現在、私たちの学校にある「学院神社」の鳥居は伊勢神宮の式年遷宮の際に、この倭姫宮から譲り受けたものです。この鳥居こそが、本校と伊勢神宮の深い絆を象徴しています。

このように、みなさんが通う学校と伊勢神宮には、歴史的にも非常に深い関わりがあります。 みなさんには神社神道を建学の精神とする学校で学ぶ生徒としての誇りとプライドを持たねばなりません。今回の修養行事で訪れる神社はすべて本校との繋がりのある神社ばかりです。そのそれぞれの神社の由来や歴史を知ることで、参拝の本当の意味が見えてきます。深い歴史を感じ、参拝時には5感をフルに活用して何かを感じ取り心を健やかに参拝をしてください。

2026年7月26日日曜日

伊勢修養学舎4班2日目 素直な心で学ぶ神道の教え ~風日祈宮・荒祭宮の参拝~

 4班の生徒たちも本日の神道行事を無事に終えて神宮会館に戻ってきました。目の前の事をしっかりとやろとする姿勢が前面に出ていて非常に良い雰囲気で修養行事に参加してくれています。時には指導を受けることはありますがしっかりとその理由を自分で受け止めて次への活力に変えて頑張ろうとしてくれています。改めて本校の生徒たちの素直さを再確認することができました。本当に素晴らしい生徒たちです。

今日は修養学舎2日目に参拝する『風日祈宮』と『荒祭宮』についてお伝えします。内宮には別宮と言われる格式の高いお社があります。別宮とは『わけみや』という意味で、天照大御神をお祀りしている一番中心の『正宮(しょうぐう)』に次いで、とても格式が高く尊いお社です。この別宮とは「わけみや」の意味で、内宮の別宮は風日祈宮のほか境内に荒祭宮(あらまつりのみや)1宮、境外に月讀宮(つきよみのみや)、瀧原宮(たきはらのみや)、伊雑宮(いざわのみや)、倭姫宮(やまとひめのみや)ほか4宮があります。

風日祈宮(かざひのみのみや)風日折宮は伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の御子神で、風をつかさどる神である級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)を祀る内宮の別宮です。雨風の災害がないよう、また五穀が豊かに実ることを祈願するお祭り風日折祭と関りが大変深い別宮です。

風と雨を司る神様がお祀りされています。普段は、私たちが食べるお米や野菜が台風などの災害に遭わず、豊かに実るように見守ってくださっている神様です。歴史的にもすごいお社で、鎌倉時代に外国(元)が日本を乗っ取ろうと攻めてきたとき(元寇)、ここに祈ったところ『神風(かみかぜ)』が吹いて国を救ったと伝えられています。その功績から、今の『別宮』という高い位に格上げされました。私たちが毎日、嵐に怯えず穏やかに暮らせていること歴史的な奇跡(神風)の神様でもあることを知ってくれたと思います。

荒祭宮(あらまつりのみや)は内宮にある別宮の中で最も格式が高いお社です。建物も正宮の次に大きく作られています。ここにお祀りされているのは、天照大御神の『荒御魂(あらみたま)』です。神様には2つの心(御魂)の働きがあるとされています。正宮にお祀りされている穏やかで平和な守護の力を『和御魂(にぎみたま)』と言うのに対して、ここ荒祭宮の『荒御魂』は、物事を新しく生み出したり、困難に立ち向かったりする、格別に力強く、アクティブな神様のエネルギーを表しています。

自分の目標に向かって新しい一歩を踏み出したいとき、困難を乗り越えたいときに、強いパワーを貸してくださる神様です。オリンピック選手や芸能人など勝負ごとに向かう前に参拝をされる方が多く、導きの神様猿田彦大神様と合わせて前に一歩踏み出すために祈願される方が多いようです。これからの高校生活や進路に向けて、強い決意を神様に誓ってくれたと思います。

この修養学舎ではさまざまなお社を参拝させてもらいます。全ての参拝には意味があり、その事をしっかりと理解したうえで参拝する事が大切な事です。素直な気持ちで参拝する意味を心にしっかりと持つことで自身の心が洗われ、そして清らかな心を持つことが出来ると思っています。1年生のみなさんにはこの修養学舎においてそういった経験を積んでくれています。また一つ成長してくれたのではないでしょうか。


修養学舎という特別な環境だからこそ、神道の教えや歴史が、今の自分たちの生活や心構えにどう繋がっているかを意識できるようしっかりと取り組んでくれているように感じられました。明日は最終日です気を抜かずにやり切りましょう。


2026年7月25日土曜日

伊勢修養学舎3班帰阪・4班のスタート ~川曳行事~

 本日3班の生徒たちが最終日となりました」。今日は伊勢神宮で20年に一度行われる式年遷宮(しきねんせんぐう)が2033年(令和15年)に実施される数年前(遷宮事業の序盤)から何度かにわたって催される、川曳(かわびき)」が神聖な川、五十鈴川(いすずがわ)で今日と明日の2日にわたり開催されるため川への立ち入りが一切の禁止となり、本日の男子生徒の禊が実施できず女子生徒と同様に内宮参拝後、講堂にて大祓詞の奏上・神拝詞の書写を行いました。

最終日も3班の生徒たちはしっかりとした姿勢で神道行事に臨んでくれたと思います。3日間でこれだけの行動変容がみられるのはこの伊勢修養学舎がいかに生徒たちの心の修養となっているかがわかる瞬間でもあります。本日到着した4班の生徒たちにも同じ神道行事を通して心の修養をしてほしいと思っています。

式年遷宮の始まりは約1,300年前と言われており飛鳥時代、天武天皇の発意により定められ、持統天皇の治世(690年)に第1回が行われました。「常若(とこわか)」の思想を重んじ「常に若々しく、清らかであること」を尊ぶ神道の価値観から、20年ごとに社殿や神宝を新調する仕組みが作られました。これにより、古代から続く宮大工や伝統工芸の技術が途絶えることなく現代へ継承されています。
室町末期から戦国時代にかけて、幕府の衰退や相次ぐ戦乱により財源が断たれ、式年遷宮は約120年間中断しましたがその後、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康らの支援によって復興を遂げ、江戸時代以降にお木曳行事も神領民(しんりょうみん=神宮領の住民)の結束を示す大行事として定着しました。
御木曳(おきひき)」とは新しい社殿を建てるための檜(ひのき)の大木(御用材)を神域へと運び入れる行事でその御木曳のうち、五十鈴川(いすずがわ)の水流を利用して川から木を曳き運ぶ行事が「川曳(かわびき)」です。

川曳(かわびき)の主役は、古くから伊勢神宮を支えてきた地元の「神領民(しんりょうみん)」と呼ばれる人々です。地区ごとに「奉曳団(ほうえいだん)」を結成し、子供からお年寄りまで世代を超えて参加します。川の中で大勢が同時に力を入れるため、木遣り(きやり)師が独特の節回しで唄を歌い、引き手が「エンヤ、エンヤ」と威勢よく掛け声を返して息を合わせます。川に入る参加者は水に濡れても良い伝統的な装束に身を包み、冷たい水の中でも熱気あふれる空間を作り出します。

次の式年遷宮は2033年(令和15年)となっており63回目となります。これからも約8年かけて準備・諸行事が行われます。このように本日行われた川曳などの華やかな行事を皮切りに、数年かけて建築や装飾の職人技が集結し、2033年(令和15年)の「遷御」(せんぎょ)へと向かっていきます。

4班の生徒たちも本日午後からの神道行事もしっかりと取り組んでくれていました。これからも明後日まで気を抜かずに積極的な姿勢で目の前の行事に取り組んでくれることを期待しています。できるかできないかではなくやるかやらないか。今この瞬間を大切にそして一生懸命に取り組むことが重要です。頑張れ!浪高生たち。

2026年7月24日金曜日

伊勢修養学舎3班2日目 ~お神楽と女子生徒達の豊栄の舞~

 3班の生徒たちは2日目の行事を見事にやり切ってくれました。男子生徒も女子生徒もご指導を受けた神職の先生方の言葉一つ一つをしっかりと心で受け取り素直な気持ちで行動に移してくれてました。

校の伝統行事である「伊勢修養学舎」において、神楽奉納と女子生徒が修得する神楽舞(かぐらまい)は、日本の伝統精神や感謝の心を学ぶ上で非常に重要な意味を持っています。伊勢修養学舎の2日目、生徒たちは身心を清めた状態で伊勢神宮(内宮)に参拝します。 その後に内宮の敷地内にある神楽殿(かぐらでん)にて、大御神への感謝と祈りを込めて御神楽の奉納を行います。

厳かな雰囲気の中で行われるこの奉納は、生徒たちにとって神道の精神を肌で感じる貴重な体験となります。毎年別大々神楽(べつだいだいかぐら)という神楽をご奉納させていただいており生徒達は大神様に3年間の学校生活の充実と健康を祈願しています。

この神楽舞は、倭舞(やまとまい)・人長舞(にんじょうまい)・舞楽(ぶがく)から構成されており、倭舞は女性神職4名による和琴、笛、篳篥(ひちりき)、笏拍子(しゃくびょうし)による大和歌に合わせて舞う、幽玄な余韻がある舞となっています。また舞楽においては蘭陵王(らんりょうおう)という雅楽の曲名の1つで武人の舞らしい勇壮さの中に、美貌で知られた蘭陵王を偲ばせる優雅さを兼ね備えた素晴らしい舞となっています。

男子生徒が「禊(みそぎ)」として五十鈴川に入水する一方、女子生徒は「大祓詞(おおはらえことば)の奏上と書写」、そして神楽舞の習得に励みます。

女子生徒が体験・練習する舞は「豊栄の舞」です。女性が舞うことを前提として作られたため、別名「乙女の舞」とも呼ばれています。舞人は、右手に榊(さかき)または季節の花を持って舞います。舞に込められた意味は森羅万象の神々を崇め、太陽の恵み、生きていることへの感謝、そして自然への感謝の心を表現しています。万物に神々が宿ると考える日本固有の文化が息づく舞です。舞を習うことで日本人が育んできた歴史の重み、伝統のすばらしさを感じ、「生きること」について改めて考えて欲しいと思っています。

この女子生徒たちは、皇學館大学の祭式教室をお借りし、神職の女性講師の先生方から直接ご指導を受けています。初めて体験する独特な体の動きや作法に戸惑いながらも、一所懸命に練習を重ねることで、美しい所作とともに「ご奉仕する大切さ」や「生きる力」を学んでいきます。

また本校では、元宮内庁式部職楽長を務められた豊英秋先生(平安時代から続く雅楽の一族)から長年指導を受けている歴史があります。学校には本校オリジナルの神楽「尚学の舞」もあり、伊勢修養学舎での経験は、こうした学校独自の深い神道教育の土台ともなっています。

3班の生徒たちも猛暑の中本当に頑張ってくれています。素晴らしい生徒たちが本校に入学してくれて約4か月になります。本校の伝統行事でもある伊勢修養学舎に参加して浪速でしか学ぶことができない多くの学びを体験することでさらに成長してくれたと本日の生徒たちの姿を見て確信しました。あと1日最後まで気を抜かずにやり切ってください。