2026年1月31日土曜日

在校生達へ ~目的のある勇気~

今週水曜日に3年生が卒業して登校しなくなり校内は1年生・2年生だけの校舎となり少し寂しさがありますが 在校生たちも次年度に向け日々頑張ってくれています。在校生たちには更に成長してほしいと願うばかりですが今日は「勇気」とは何かについて伝えたいと思います。

江戸時代後期の武士であり、「松下村塾」で明治維新の多くの志士を育てた吉田松陰は、「人は、勇気がなければ、いくら思いやりの心や知恵が深くあろうとも、何の役にも立たない」と、行動を起こす上での勇気の必要性を説きました。一方で、新渡戸稲造は『武士道』の中で、「勇気は義のために実践されなければ、徳の中に数えられる価値はない」と述べ、勇気の向かうべき方向性、すなわちその「目的」の重要性を問いかけています。

この二人の言葉は、私に「勇気」の本質を教えてくれました。勇気とは、単なる気合いや無謀さとは違ったものだと私は考えています。本当に大切なのは、「何のためにその勇気を持つのか」という目的意識にあるのだと思います。目的を誤った勇気は、時として危険な力にもなり得ます。例えば、一本の包丁が、人を幸せにする料理を生み出すこともあれば、人を傷つける凶器にもなり得るのは、まさしく使う人の「目的」が違うからです。

人は誰でも、危険や困難を前にすると、前に進むべきだと分かっていても畏縮してしまうことがあります。その恐怖を乗り越え、一歩を踏み出す力を与えてくれるのが、高尚な目的意識ではないでしょうか。それは、お金を稼ぐことにも通じます。お金を稼ぐこと自体は悪いことではありません。しかし、その目的が社会や人のためといった「善きこと」であれば、より多くの人から応援され、大きな力となるでしょう。結局のところ、その目的が「自分のためだけ」という利己的なものであれば、たとえ一時的に成功したとしても、長い目で見れば誰からの共感も得られず、孤立してしまいます。

私はよく朝礼などで生徒たちにこう伝えています。「自分がこれからやろうとすることが本当に正しいかどうかは、未来になってみないと分からないことも多い。しかし大切なのは、自分が信じた道を『正しかった』と胸を張れるように、努力し続けることだ」と。吉田松陰が言う勇気とは、まさにこの「自らが正しいと信じる道を貫く強さ」のことではないでしょうか。「目的ある勇気」これが大事です。

在校生に伝えたい。卒業した先輩たちは大きな夢をもって本校を巣立っていきました。進学という夢を実現させ、その先にある次の夢へと挑んでいく。みんなにはまず夢を持ってほしい。夢は情熱の源です。そして、その情熱をエネルギーに変え、「正しい目的のための勇気」をもって行動に移してほしいと思います。そうして初めて、皆さんが本当にやりたいこと、やるべきことの実現への道を歩み始めるのだと、私は信じています。これからの在校生達の行動を大いに期待しています。

2026年1月28日水曜日

卒業する3年生たちへ ~別れは新たな出会いの始まり~

 本日、令和7年度第78回浪速高等学校卒業証書授与式が執り行われました。まだまだ受験を控えている卒業生が多くいる中ではありますが感染対策を行い実施いたしました。会場には卒業生とご来賓の方々、PTAの役員の皆様のみのご参列とさせていただき卒業生の保護者の皆様には各教室でライブ中継を通じて式典をご覧いただきました。

本校では卒業式や入学式など大切な行事の前には学院神社の大神様への神前奉告の儀が執り行われます。大寒を迎え寒さが厳しい中、学院神社の大神様に卒業のご報告と3年間見守っていただいた感謝の気持ち、そしてこれからの更なる成長を祈願しました。

今年の干支は丙午(ひのえうま)です。この年は古来より変化や情熱やエネルギーに満ちた大きな変化と飛躍の年と言われています。そのような年に浪速を巣立っていく皆さんも新しいステージでの新たな飛躍に向けて心を躍らせているでしょう。

浪速高校での3年間は大切な中身の濃い青春時代であったと思います。この素晴らしい教育環境の中、多くの仲間たちと共に様々な試練と不安を乗り越え、今日の日を迎える事となりました。この高校3年間をやり切った自信と未来に対する希望に満ち溢れた姿で卒業式に臨んでくれた生徒達を見て、この3年間の皆さんの成長を肌で感じることが出来た卒業式でした。

この学年の生徒達は、開校100周年という本校の歴史上大きな節目を迎えた時期に入学してくれた生徒達です。伝統の重さと次の100年に向けてスタートした浪速で3年間を過ごしてくれた最初の卒業生となります。「ネクスト100」に向けた新しい浪速の歴史を刻んでくれました。

卒業後の皆さんの幸せな未来はこれからまだまだ先にあります。神社神道の学校で学んだ「今を一生懸命に生きる」そして「挑戦し学び続ける」この二つを忘れず、その時、その時が最も幸せと感じることができるようこれからも努力してほしいと思います。

過去を振り返りそこから学ぶことはあってもその過去にしがみついてはいけません。常に前を向いて一歩一歩進んで行ってほしいと思います。卒業生達が未来において必ず幸せをつかみ取ってくれることを心から願っています。この様な素晴らしい生徒達に出会えた事、そして皆さんの青春時代に関りを持てたことに対して心から感謝の気持ちを伝えて第78期生を見送る事とします。卒業生達の未来に幸あれ!Good luck!また会う日まで。 

2026年1月24日土曜日

プンムン高等学校来日 ~最終日~

 今日でプンムン高校の生徒達との交流も最終日となりました。今日は3月に韓国へ研修に参加をする生徒達と1日一緒に過ごしてもらいました。

午前中は2つのクラブ活動に参加してもらいました。弓道と茶道です。双方ともに日本文化の象徴でもあるクラブ活動を体験してもらいました。様々な作法を実際に体験してもらうことで日本人が大切にしている感覚を知っていただくことができたのではと考えています。

茶道では私たちが持っている五感をすべて使って一つ一つの作法の意味を知り、丁寧にそして他者への思いやりと感謝の気持ちを忘れずにお茶をいただく日本独自の「道」を体感してもらったのではないかと思います。簡素な空間で「わび・さび」の美意識に触れ、日常から離れて自分と向き合う時間をもち、相手を思い、最善を尽くす心(一期一会)を学び、人間関係を深める体験は忘れることはないのではないでしょうか。

午後からはアクティビティーとして料理体験をしていただきました。大阪の料理体験となればやはり「たこ焼き」でしょう。生徒達と一緒に楽しくたこ焼きを作って食べていました。やはり笑顔はいいですね。見ているだけで心が洗われる感じがします。

今回の研修プログラムは本校の生徒達にとって多くの学びを得ることができたと思います。特に韓国の生徒達の学びの姿勢、そして自立した行動と責任感の強さ。日本の高校生たちとの違いを感じ取ってくれたのではないかと思います。他者から学ぶことは本当に重要な事だと感じています。教室では学ぶことができない事を今回の機会で得てくれたのではないでしょうか。

閉会式では3日間という短い期間ではありましたが双方の生徒たちの間には絆が芽生えて別れを惜しむ姿が見えました。また3月にプンムン高校に訪問した際には再開の感動とともにさらに絆が深まるような研修ができるのではないかと大いに期待を持てると感じています。今回様々なプログラムに参加してくれた生徒達に感謝するとともにプンムン高校のキム校長先生、ファン先生には本校へ訪問していただいたことに深く感謝しています。ありがとうございました。また3月にお会いできることを楽しみにしております。

プンムン高校来日 ~2日目~

 昨日プンムン高等学校の生徒達は本校の生徒達と京都へ研修へと出かけてくれました。私は校務のために学校に居残りましたが引率してくれた先生方からの報告では非常に有意義な時間となったようです。

午前中は京都大学、そして同志社大学のキャンパスを見学してもらいました。今回参加している生徒の中には将来日本の大学へ進学を考えている生徒もいるようなので興味津々で見学していたようです。

午後からは生徒達はグループ別に分かれ京都市内の散策に出かけたようです。八坂神社、京都御所、清水寺、知恩院などを巡ったそうです。そしてやはり高校生ですから京都の食文化も満喫していたと聞いています。

今日は日本文化を実際に見学し体感してくれた1日となったと思います。本校の生徒達も日本の文化の魅力を英語でまたは韓国語で説明することで自分の現状を知ることができたと思います。うまく説明できなかったこともあるかと思いますがそれを知ったことが大きな学びです。

その学びを次に生かすことが最も重要なことだと思います。いろんなことを体験してみることで成長する機会を得ることができるのです。今日の体験をもとにぜひ次への課題に取り組んでいってくれることを期待しています。

寒い中1日ご苦労様でした。きっとプンムン高校の生徒達も思い出に残る1日となったと思います。彼らがそのような体験ができたのも今日参加してくれたみなさんのお陰だと思います。ありがとう。

2026年1月22日木曜日

プンムン高等学校来校 ~1日目~

 本日から3日間韓国のプンムン高等学校の生徒達20名が本校での体験学習のために来校いただきました。昨年12月に提携校として調印式を行った後、翌月には来日していただき本校の生徒達との交流の機会を持つことができたことは本当にうれしく思います。

これもひとえにキム校長先生と担当教員のファン先生の熱心なご指導とプンムン高校と本校との提携がどれほど深いものかを感じることができました。今回の訪問はその期待に応えるためにも今日から3日間は国際コースの生徒達、そしてプレジェクトKの参加者で3月に韓国への研修に参加する生徒達と一緒にタイトなスケジュールでプンムン高校の生徒達にはしっかりと日本語と日本文化を体験していただくつもりです。

午前中の開講式の後は本校の施設をグループに分けて案内をさせてもらい、その後は日本語・韓国語講座を実施、歓迎ランチを挟んで午後からは互いの国についてのプレゼンテーション形式での紹介や質問など国際コースの生徒達との交流をより深めてもらいました。

放課後はプロジェクトKから韓国語学研修参加生徒達との交流会を実施し、クラブ活動の見学や3月に行われる語学研修の準備となる時間を一種に過ごしてくれました。プンムン高校の生徒達は母国語以外に英語をマスターしており本校の生徒達とは英語でコミュニケーションをとっていましたが本校の生徒達にとっては母国語とともに英語の大切さを大いに体感できる本当にいい刺激となったと確信しています。

明日は京都へ出かけ京都大学や同志社大学などの大学見学、そして京都を体表する神社仏閣を散策し日本文化を学んでいただく予定です。案内人として本校の国際コースの生徒達が案内をさせていただきます。日本文化を英語で、または韓国語で説明ができるようしっかりと準備をしておいてほしいと思います。

2026年1月21日水曜日

神々の故郷葛城古道を歩く

 今日は耐寒行事が実施されました。昨年もそうでしたが今年も本当に寒かった。耐寒行事にふさわしい日となりました。昨年は「山の辺の道」を踏破しましたが、今年度は金剛山と葛城山の裾野一帯に広がる「葛城王朝」の故地でもあった「葛城古道」を踏破するコースでした。この道はとても古い歴史を持ち私たち日本人の故郷的な場所で神話も多く特に天孫降臨の伝承地・高天原として有名な場所でもあります。

葛城王朝は、崇仁天皇に始まる大和朝廷が成立する以前に、葛城王朝を築いて国を治めていたとされています。この葛城古道のある御所市一帯は日本神話のふるさとと言われる場所でもあり歴史的に貴重な遺跡や由緒ある神社仏閣が数多く残っています。そうして数々の遺跡や社寺を訪ねる事は神社神道を建学の精神とする学校で学ぶ生徒として貴重な経験であり多くの学びを得る事が出来ます。

生徒達は寒さの中各グループに分かれ約15キロのコースを踏破してくれました。仲間たちと一緒に歴史ある神社や重要文化財を巡り、同じ時間を共有し、同じ物を見て色々な事を学ぶ事は非常に良い体験だと考えています。

体験するからこそ多くの新たな気づきが生まれてきます。今日のような古道を歩くことでその訪れた場所での歴史を学び、その当時の人達の考えや想いを知ることができ、同時の様々なロマンが蘇ることでしょう。その思いを自分自身の今後の生き方や考え方にどのように生かしていくか。それこそが最も重要なことだと思います。

今日という1日寒さに耐えながらも最後までやり切ったという達成感を得ることができたと思います。そして古代の神々の故郷でもある「葛城古道」を歩くことで、当時の人達の想いに身を馳せる事で新しい発見を得たことでしょう。その事を体験した生徒達が明日以降生の学校生活にどう生かしてくれのかを期待しています。今日は本当にお疲れ様でした。1年生のみなさんは、来年「山の辺の道」を踏破する予定です。また来年「山の辺の道」を一緒に歩こう!

2026年1月17日土曜日

大学共通テスト ~勝負の時~

  高校3年生は今日から「共通テスト」に臨みます。朝から試験会場に受験に向かう生徒達への激励と応援のために学年の先生方が集合してくれました。生徒達はそんな先生方から激励の言葉をもらい受験会場へと入っていきました。少し緊張した様子はありましたがみんな元気に会場へと入っていきました。その後ろ姿からは本当にたくましく、成長した姿を感じることができたのはうれしく思います。

高校入学後今日までの3年間は日々の学習活動の中では失敗や挫折も含めて色々あったと思います。しかし、高校3年間を含めた今日までの学校生活に何一つ無駄なものはありません。今日の日の為に自分が行ってきたことに自信と誇りを持って試験に挑んでほしいと思います。

人生の中では勝負をかけないといけない時があります。その時に力を出せるのはいかに日々の努力をしてきたかどうかです。今日共通テストに向かう生徒たちは学校生活の中だけではなくいろんなところで時間をかけて今日のために準備、努力をしてきた生徒達ばかりです。

そんな努力をしてきた自分に対して誇りと自信をもって試験に挑んでほしいと思います。落ち着いて、持てる力を全て出しきってくれる事を心から願っています。試験時間は限られていますがその時間を有効に焦らずにしっかりと答案用紙を見つめながら立ち向かってください。

そしてもう一つ、今日と明日で人生全てが決まるわけではありません。結果ばかりを気にするのではなく、今自分が出来る事をやり切る事。そしてその結果を踏まえ今後どのように行動していくかが大切なのです。「今を一生懸命生きる」です。

今を大切に一生懸命に生きる事を浪速で学んできた生徒達には最後まで諦めずに立ち向かってほしいと思います。生き抜く力を育むにはいろんな経験を積み重ねることが最も大切な事です。この2日間は長い人生の中で、一つの経験としてこれから幸せな人生を歩んでいく為の糧となる日にしてください。

共通テストを受験し良い結果を残すことが目標とすれば、共通テストを経験したことをどのように次に生かしていくのかは試験が終わってからのこれからの目的です。ゴールは二つあるのです。目の前のゴールとずーっと先にあるゴール。すべてのゴールは自分の人生を幸せにするためのものだという事を忘れないでほしいと思います。まずは目の前の共通テストというゴールをしっかりと走り切ってください。いざ!勝負。浪高生達の健闘を祈ります。