2023年4月28日金曜日

全学年校外学習へ

本日は全学年で校外学習が行われました。3年生は神戸方面へ、2年生は京都、1年生は奈良へと関西地方における歴史的に文化価値の高い場所を訪ね日本文化を目で見て学び、その価値を肌で感じる事が1つの目的です。神社神道の学校で学ぶ本校生にとって各訪問先には歴史的な神社が数多くありその神社を訪れ、参拝することによって大きな学びがあると考えています。

私は3年生の校外学習に同行しました。集合場所は神戸の湊川神社。ここでは正式参拝を行いこれから受験に向かう3年生達へのご加護をいただけるように祈願しました。その後は諏訪神社や生田神社など異国情緒漂う神戸の街の歴史と文化をたどりながら多くの学びを得る事ができるコースを仲間たちとめぐって行きます。

今日のように日常の学校生活とは違った環境の中で仲間と一緒に一日を過ごす事で多くの新しい発見があったと思います。歴史の教科書で習ったことのある内容と関わりのある場所を実際に訪れることで、知識として学んだことを経験として感じ学びを深めていく。校外学習とはそういったものだと本校では考えています。

「あっ、この神社の名前見たことある!」「この石碑の人、この前習った人や~」など教室で学んだ知識をいかに生かしていくかがこれから求められている事でもあります。日本文化の素晴らしさを学ぶことも出来、また観光都市として有名な場所がどのようにダイバーシティーに対応し、環境問題やSDGsにどのように取り組んでいるかを探究するのにもいい機会になったと考えています。これからは日本人としての誇りを持ち、世界の人達と一緒に生きていく時代がやってきます。その準備をしておくことが大事だと考えています。

1年生も2年生も、各学年の生徒は一日を楽しく、有意義に過ごしてくれたようです。今日1日で学んだことや気が付いたことを明日以降どのように生かしていくのか。一人ひとりの生徒にとってこの校外学習という日が自分の未来に生かされていく事を願っています。 

2023年4月27日木曜日

「真心」

「力によってねじ伏せようとしたものはいつかそれを跳ね返そうとする。しかし真心をもって扱われた者は心で返してくれる。」

この言葉は、戦国時代から江戸時代前期にかけ米沢藩の家老であった武将「直江 兼続」の言葉です。直江兼続が全国的に注目されたのは 2009 年に放送された大河ドラマ『天地人』だと思います。上杉景勝の家臣でありながら、豊臣秀吉、徳川家康らを魅了し、また最も恐れられた男の波乱の生涯を俳優の妻夫木聡さんが演じ、『智将:直江兼続』というイメージが広がりました。

天下人と呼ばれる豊臣秀吉や徳川家康からすれば、目の前にいる人間が自分にとって脅威になるかを嗅ぎ分けるのは容易いことだと思います。そういう意味でも高い知性はもちろん重要ですが、それが先に出てしまう人間であれば天下人の心は動かなかったのだと思います。しかし、今回の言葉にあるように、彼から受ける印象の中で一番先に挙げられるのは“真心”だったということがわかりました。

人間がすることの全てに“感情”が入ると私は思っています。わがままと言われる人がいますが、自分の意志や自分の中にある正義のもとで行動や言動をしているだけで、本人としてはわがままを言っているつもりも『自分以外がどうなっても構わない』と思っているわけではないのかもしれません。常に優しく何を言っても穏やかに対応してくれる人がいますが、全て柔軟で簡単に対応できる能力や自信があるからとは限らず、頼まれたことを全うしなければという使命感やわがままを咎めることで人を傷つけたくないという思いから『だったら自分が傷つけばいい』と思って自分の感情や痛みを飲み込んで我慢しているだけなのかもしれません。

人それぞれ感じ方や考え方は違いますし、現在抱えているストレスも違います。また、ストレス耐性も違うと思います。そういう意味では人の“本音”というものは、簡単に読み取れることではないと改めて感じました。日々の生活の中で様々なシーンに遭遇し、その受け止め方によって生まれる感情もまた様々です。どうしても相手側に寄り添いきれないこともあるかもしれません。言い訳をして逃げたい時もあります。そんな時にほんの少しでも人を思いやる真心を持たなければならないと思います。神道の精神を建学の精神とする浪速高校で学ぶ浪高生達にはその様な「真心」をもった学校生活を過ごしてほしいと思っています。

2023年4月22日土曜日

4年ぶりの授業参観

 コロナの影響で3年間実施できずにいました授業参観を本日4年ぶりに実施いたしました。日頃の授業の様子や学校生活を見て頂くチャンスで多くの保護者の皆様に参観していただくことが出来ました。

本日は自宅での様子とはまた違ったお子様の姿を見て頂けたと思います。また本校のICTを使った授業もご覧いただけたと考えています。これからも更に教育内容の充実に努めてまいります。

保護者の皆様、今日のお子様の日常の学校生活はいかがでしたでしょうか?今後もし気になる点などがありましたら遠慮なく担任、もしくは学年主任までご連絡ください。全力でお子様の成長をサポートさせていただきます。

どうかこれからも本校の教育活動にご理解とご支援を賜りますようよろしくお願いいたします。本日はお忙しいところご来校頂き心から感謝も申し上げます。ありがとうございました。

2023年4月19日水曜日

試練を乗り越える

 【「誤審」は神様がオレに与えた試練なんだろうな。】

この言葉は元WBAスーパーフライ級世界王者のセレス小林氏の言葉です。この言葉から感じた事は、「誤審」を「試練」と受け取ることで、自分のモチベーションを上げられたんだな。と感じました。

私も現役時代や指導者として長年スポーツに関わってきました。何度も試合中に誤審だと感じた経験があります。スポーツをやっていた人だけではなく、観客としてスポーツを観戦していても同じような事を感じたことがある人は多くいるかもしれません。審判に対するリスペクトやスポーツマンシップという観点から審判が下したジャッジに素直に従うことは競技を行う上での当然の『心得』と思っています。しかし、審判のジャッジひとつで試合の流れや得点や失点など、試合結果を左右すると言っても過言ではありません。

近年、テニスやバレーボール・野球などではライン際のジャッジやボール・ネットタッチなどの微妙な判定に対して画像による解析要求ができ、それによって審判の最初のジャッジが覆ることがあります。私の経験上、そのジャッジによって自分(自チーム)が不利・有利になることはほぼ半々ですので『お互い様』だと受け止めることもできます。

しかしその反面、そのジャッジの影響でその選手、またそのチームにとって選手生命や大きな栄冠を取れないなどを左右するような大きなダメージを受けてしまうことも、特にプロアスリートの場合は考えられると思います。私は今回の言葉を知った時に“さすがに納得できない時もあるのではないか?”という考えが浮かびましたが、きっとこの言葉からは『試合は選手だけではなく審判や運営者、観客たち全員で作るものだ』という気持ちがセレス小林さんにはあったと思っています。だからこそ“一歩間違えれば”という非常にシビアな問題であっても“試練”と受け止められるのだと感じ、そのメンタリティに『さすが世界王者になる人だな』と感動しました。

自分にとって都合の悪いことが起こった時、ついついモチベーションが下がります。『あの出来事のせいで自分はやる気が無くなったんだ』と誰かのせいにしたくなります。しかし、それで自体が好転したということは見た事、聞いたことがありません。理由はどうあれモチベーションを下げるという選択を最終的にしたのは紛れもない自分自身なのです。

もちろんすぐに気持ちを切り替えることは難しいと思います。ただ、今回の言葉のように“試練”と受け止めることで少しでもリスタートのタイミングを早めることはできるのではないでしょうか。気持ちが落ち込んだ時こそ少しでも早く切り替えてスッキリ、光り輝く未来をしっかりと見て前に進んでほしいと思います。

2023年4月17日月曜日

4月朝礼

 今日は新学期に入って初めての朝礼を実施しました。4年ぶりにグラウンドで全学年揃っての朝礼を予定していましたが未明まで降った雨の影響で人工芝が濡れた状態でしたので断念しリモートでの朝礼としました。

最初に1学期の学級委員長任命式、そして部活動表彰伝達を行い、校長講話、生活指導部からの話、最後に対面式という形での始業式となりました。最後の対面式では新入生代表からの挨拶と2年生・3年生を代表して自治会会長からの歓迎の言葉を1年生に伝えてもらいました。

各学年学級委員代表者

浪速で学ぶ全ての高校生たちは1年間仲良く、元気に、楽しく学校生活を過ごしてもらいたいと思っています。その為には一人一人の行動と言動が大切であるという事は浪高生達はよく理解してくれています。あとはそれを行動に移すのみです。この1年間が次の1年に繋がるよう毎日、毎日を大切に過ごしてください。

全国選抜空手道大会組手男子 個人・団体優勝 
                   形 準優勝

全国選抜空手道大会組手女子 個人優勝・3位

全国選抜ボクシング大会 女子 3位(ライトフライ級)

今日の私からの話は「できない理由を探すのではなく、出来る方法を探せ」というテーマで話をしました。新学期に伝えた今年度のスローガンは「挑戦と冒険」でした。そのスローガンを実行する為のキーワードをこれからの毎月の朝礼で話をして行こうと思っています。その最初のキーワードが「できない理由を探すのではなく、出来る方法を探せ」でした。

硬式テニス部 ダンロップカップ 大阪ジュニアテニス大会
男子 ダブルス 準優勝
女子 シングルス 3位 ダブルス 3位

第47回全日本競歩能美大会 女子高校5km  1位

軽音楽部 スプリングフェスティバル 最優秀賞
近畿選抜高校軽音フェスティバル    優秀賞

1年間朝礼では生徒達がいつも前を向いて歩んで行く事ができるような講話にしたいと考えています。この1年はいろんな事があるとは思いますがどんな時でも前を向くことが出来るように生徒達にはいろんな言葉を交えて伝えていくつもりです。その言葉を心に残して学校生活を過ごしてくれることを期待し、しっかりと気持ちを込め伝えさせてもらいます。

甲南大学リサーチフェスタ 
   審査員特別賞・アトラクティブプレゼンテーション賞

漢字検定協会 第10回「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」
団体賞・審査員賞・佳作

生徒の皆さん、どうか自分自身が自分の成長の妨げにならないよう自分の可能性に制限をかけず、持てるエネルギーを全て開放していろんな事に挑戦していってください。これから「人生」という冒険の旅に出てください。そのサポートを私たちが行います。高校生活という青春時代をTEAM浪速一丸となって幸せなものとなるよう協力して創り上げていきましょう。

対面式(左3年生・右1年生)

2023年4月15日土曜日

令和5年度文化部発表会~来たれ新入部員!~

 今日は浪速高等学校・浪速中学校の文化部の生徒たちが日頃の練習の成果をお披露目する文化部発表会が行われました。3年ぶりにグラウンドでの実施を予定していましたが残念ながら雨天の為あえなく断念し、体育館からのリモートでの発信となりました。リモートの発信でしたが、臨場感のある素晴らしい発表となりました。

軽音楽部

ダンス部

本日発表をしてくれた文化部の部員達も準備してきた成果を存分に発揮してくれたと思います。本校には25の文化部があります。本日はその内15のクラブが出場してくれました。高校生・中学生のみなさんは各教室から応援となりましたが、楽しんで見てくれたと思います。

津軽三味線部

吹奏楽部

本校は文武両立を目指している学校です。日常の学習活動の中からだけでは学ぶことが出来ない事を、部活動を通して学ぶことが出来ます。高校・中学の1年生のみなさんには、学校生活をより充実させるためにも、ぜひ部活動に入部してほしいと思います。

雅楽部

神楽部

また、本校には、神社神道の学校として日本の伝統的な文化を学べる雅楽部や神楽部など他校にはない特徴のあるクラブ活動があります。浪速で学ぶ生徒として、そのような日本古来の伝統的な文化活動に入部するのもよいのではないでしょうか。浪速でしか学ぶことが出来な事、また学校生活の中で今しかできない事を一つでも多く体験し、そこから多くの学びを得てください。その様なチャンスはもうないかもしれません。1年生のみなさんへ。是非部活動に参加し、1度しかない青春を中身の濃いものにしてください。

最後に今日の文化部発表会が開催でき無事に終えられたのも、自治会の生徒そして放送部の生徒達が最新の映像機器を使いこなして素晴らしい映像を全校生徒に発信してくれたからです。生徒達の活躍に心から「ありがとう」と言いたいと思います。

1年生多聞オリエンテーションセミナーにて

2023年4月12日水曜日

新入生オリエンテーションセミナー

 今1年生達は4月10日から7回に分け新入生オリエンテーションセミナーを実施しています。入学後すぐ本校の校外学習施設「多聞尚学館」にてHR活動やグループワークなどを行ない、新しい仲間たちと一緒に学び合う姿勢を養い、協力し合って一つの課題や目的を達成させ、互いに信頼を築いていけるような活動を毎年実施しております。

この「多聞尚学館」がある千早赤阪村はみなさんもご存じのように楠木正成公の誕生の地でもあります。幼名は「多聞丸」という名で勉学に武術に励んでいた歴史上大きな影響をもたらした武将です。その「多聞丸」という名から名づけられた千早赤阪村にある133年間も続いた多聞小学校が、2007年に閉校となり、2009年に本校の校外学習施設として復活しました。新たな名称は「多聞尚学館」。全面的にリニューアルされ浪速教育トライアングルの一つとしてスタートした本校自慢の校外学習施設です。

この「多聞尚学館」では生徒達がいつもの学習環境とは全く違った雰囲気で学ぶことが出来ます。「多聞尚学館」では、先生たちが生徒達の学習意欲を引き出し、学習をサポートします。生徒たちは納得のいくまで学習活動ができます。また仲間達と一緒に寝起きを共にする事で絆も深まり、いい意味での刺激となり更なる学習効果が期待できる施設です。

多くの卒業生たちはコロナ禍の前まではこの施設で遅くまで学習活動に励み頑張ってくれていました。この3年間はコロナ禍の影響でなかなか実施できませんでしたが今年度からは実施していく予定です。生徒達にとってこの場所がどのような思い出の場所となるのか。3年間この場所でたくさんの思い出を残し、充実した時間を過ごしていって欲しいと思っています。

学校へ帰る途中には美原区にある「高天原スポーツキャンパス」に立ち寄ります。ここは、部活動の施設として生徒達の為に作られた場所です。「多聞尚学館」と「高天原スポーツキャンパス」。生徒達にはこうした施設で楽しく充実した高校生活を過ごし、文武両立を目指してくれることを期待しています。

日々の学習の場である教室、そしてこれらの場所全てが生徒達の学び舎となります。自分の可能性を見出すためにも本校のいろんな施設で自分の軌跡を残して行ってください。必ず3年後大きな成長を成し遂げることが出来ると思います。さあ~1年生のみなさん頑張っていきましょう。

2023年4月10日月曜日

「迷わず行けよ。行けばわかるさ」

 少し前になりますが、元プロレスラーで参議院議員も務めたアントニオ猪木さんが、お亡くなりになりました。みなさんはアントニオ猪木さんの現役時代を知らないと思いますが猪木さんは日本のプロレス界において力道山以降、ジャイアント馬場さんと共にプロレス界を牽引してきた功労者の一人です。「燃える闘魂」として多くのファンの気持ちを掴み、存在感とカリスマ性を発揮され大活躍されました。

そんなアントニオ猪木さんが1998年4月4日東京ドームで行われた引退セレモニーでの言葉が心の中に残っており、当時クラス担任であった私は生徒に紹介したのを覚えています。テーマは「道」ということで生徒達に伝えました。

この道を行けば どうなるものか

危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし

踏み出せば その一足が道となり その一足が道となる

迷わず行けよ 行けばわかるさ

今聞いても気持ちを奮い立たせてくれます。そして勇気と希望が湧いてなんだか元気になってきます。元気があればどんなことでも挑戦することが出来ます。私は本校の生徒達に勇気と希望そして元気を与えることが私の仕事の一つだと思っています。これからも生徒の心に残る言葉を伝えられるよう自身の感性を磨き多くの言葉を学んでいきたいと思います。「闘魂よ。永遠に」私の心の中で猪木さんの「闘魂」はいつまでもあり続けます。

2023年4月7日金曜日

令和5年度TEAM浪速始動

令和5年度がスタートしました。今年度は開校100周年という記念すべき年でもあり、次の100年に向けての新たな挑戦の始まりの年でもあります。始業式の前に行われた春季例祭では、2491名の浪高生達が1年間の健康と高校生活の安全、そして更なる成長を学院神社の大神様に祈願しました。この記念すべき令和5年度が最高の年となるよう心を一つにして参拝させてもらいました。

新年度最初の校長講話では、コロナ感染も終息へと向かっているが引き続き注意して欲しいことと、これからの学校生活においてのスローガンを伝えさせてもらいました。今年のスローガンは「挑戦」と「冒険」これをスローガンとし、一つでも多くの発見と体験ができるように頑張ってほしいと伝えました。

「冒険」と言えば何か危険な事に挑戦するというイメージがあります。そうではなく、何か新しい事を始める。新しい事に挑戦する。その事も冒険だと思います。いろんな事に好奇心を持っていろんな事をやってみる。

その様な行動が自分の学校生活を充実したものに創り上げていくのに大切な事であると思います。今こそ、大きく成長できるチャンスと捉え、自分達が出来る事から確実に実行していく事。その事の重要性を訴えました。常に前を向いて歩もうとする気持ちを持てるかどうかが重要だと思います。

「幸せな未来に向け冒険しよう。その冒険が自分の成長となるよういろんな挑戦をしよう」この本校の最高の教育環境の中で学ぶことが出来る感謝の気持ちと、その環境を思う存分に活かし自分自身にとって宝物と言えるような1年間を過ごしてくれることを心から願っています。みなさんは何も恐れることなく果敢に「挑戦」してください。

そんなエネルギッシュなみなさんの行動が、次の100年に向けて新しい浪速を創り上げていきます。さあ~楽しく、明るく、元気いっぱい高校生活を送ってください。浪高生達の躍動感あふれる姿を見ることができるのを楽しみにしています。先生方もみなさんに負けずに新たなことに挑戦していきます。