2021年1月27日水曜日

第73回卒業証書授与式

 昨日までの雨も朝には止んで少し肌寒さがありましたが、本日学校法人浪速学院浪速高等学校第73回卒業証書授与式を挙行いたしました。コロナ禍の中大阪に発出されている緊急事態宣言を踏まえ、感染予防対策を万全に整えて実施致しました。

登校生徒は卒業生の3年生のみ。そして各ご家庭1名での参列をお願いし、式の会場には生徒のみの入場とし、保護者の皆様は各クラスごとに1年生と2年生の教室に入っていただきリモートでの参列といたしました。式典の進行中、映像はリアルタイムで各教室に流され保護者の皆様は各教室のモニターで卒業式を見ていただく形式にしました。


式典終了後は卒業生たちは各HR教室へ移動しますが、保護者の皆様はそのままの教室で待機していただき、担任からの卒業証書の授与やお話など最後のホームルームの様子を、他学年の先生を各教室に1名配置し、タブレットから映像を各教室に発信してリアルタイムで、保護者の皆様がおられる教室にある電子黒板に映し出すという初めての試みを行いました。本校は全館Wi-Fi環境が整っていますのでスムーズに行うことが出来ました。


とにかく密にならない事を最優先に考え、例年通りには実施することはできませんでしたが卒業生に対して今浪速が出来る最大の方法で3年生を送り出すことが出来たと思っています。

                                              在校生の送辞

式辞でも述べさせてもらいましたが、3年生のみなさん高校3年間は楽しかったかな?この3年間はみんなの長い人生の中ではたったの3年間です。しかし高校3年間は一生に一度しかありません。その1度しかない高校生活をこの浪速で過ごした事を忘れないでほしいと思います。「今を一生懸命に生きる」そして「挑戦し学び続ける」この2つを心に焼き付けて、自分の人生を思いっきり楽しんでください。そしてまた元気な姿を見せに来てください。担任の先生が待ってますよ。卒業生のみなさんの次のステージの活躍を心から祈っています。第73期生の未来に栄光あれ!

2021年1月25日月曜日

卒業式の大切さ

 本校では明後日1月27日が卒業式となっています。数年前から受験を控える生徒の為に1月中に卒業式を終え、大学入試に向けてのラストスパートをかけてもらう為にこの時期に卒業式を実施しています。今年はコロナ禍の影響の中、大阪府下には緊急事態宣言が発令され感染予防対策を万全にしての実施としました。生徒達には高校生活の締めくくりを厳粛に迎えさせてあげたいと心から願っておりその準備を万全に整えています。

                                               昨年度の卒業式会場
私も長い教員生活で幾度となく生徒を送り出してきました。入学してから一人一人が築きあげてきたすべての集大成が卒業式だと考えています。その意味で生徒達にとって卒業式とは3年間の日常の取り組みの成果を発揮する晴れの舞台であり、更に将来の期待値を保護者、教師に見せる事が出来る大切な最後のイベントなのです。
                                              神前奉告の儀
先生方も生徒達と共に日常を過ごしてきた三年間の教育の集大成の場が卒業式だと考えています。だからこそ、卒業式には日々の学校生活の中で学んだ立ち居振る舞いや身嗜みなど、卒業式にふさわしい最高の立ち居振る舞い、身嗜みが求められます。そんな卒業式で卒業生たちは日常の取り組みの成果をいかんなく発揮することが出来る本校の生徒に、保護者の皆様と先生方は心を打たれる。これが浪速高校の卒業式の伝統の一つです。

最後のHRでは生徒は感動で涙を流す者、喜び合う者、いろんな風景が見られます。その時の生徒達の気持ちに嘘はありません。そんな時は先生方も生徒の涙に共感してしっかり涙すれば良いと思います。私もそうしてきました。だからこそ心が繋がるのです。

先生方にとって大切な事は生徒を送り出しあと静かに自分を振り返ることです。卒業式の自分の涙と生徒の涙に満足するのではなく自分の3年間を振り返り学び直すことが出来るかどうか。私はそう考えています。何が良くて何がダメだったのか?そしてまた、夢と希望をもって4月に入学してくる新入生の為に、更にパワーアップした教師としての力を蓄えることが大事だと思っています。生徒にとっても教師にとっても卒業式とは「振り返り」と「成長のきっかけ」であると思います。

私は、卒業式前日、自分でもう一度教室を掃除し、心を込めて教室を清め、日々学ばせてもらった事に感謝し当日を迎えるようにしてきました。卒業生の最後の登校を最高の形で迎えてあげたいと思い行ってきました。今年は校長として初めて送り出す卒業生を最高の形で送り出したいと思っています。

2021年1月21日木曜日

浪高生はコロナに負けない

3学期に入ってすぐに発令された緊急事態宣言。学校生活は通常通りに行われていますが部活動においては練習時間や練習方法などに制限がかかっています。一部の大会においては中止や延期となる大会も出てきており生徒達は不安と闘いながらも、常に前を向いて希望の光を絶やすことなく頑張ってくれています。その様な状況の中においても、顕著な成績を残してくれたクラブに対し表彰を行いました。

硬式テニス部 第48回田村杯2020冬季大阪ジュニアテニス選手権大会

       男子 シングルス優勝・男子ダブルス3位 

       女子 シングルス準優勝・3位・女子ダブルス準優勝・3位

ボクシング部 第28回近畿高校ボクシング新人大会

       男子 フライ級3位・バンタム級3位・ライト級優勝・技能賞 

       女子 ライトフライ級優勝・フライ級優勝・バンタム級優勝

吹奏楽部 大阪府アンサンブルコンテスト クラリネット八重奏 金賞

     関西大会への出場権を獲得

今現在も大阪府下ではいろんな競技において公式戦が実施されています。出場クラブの部員と顧問の先生方はコロナウイルスに感染しない為の予防策を徹底しながら、生徒達の目標の達成に向けて頑張ってほしいと願っています。勝ち負けも大切ですがそれよりも大切な事は達成感を得れるかどうかです。生徒達の成長を期待しています。

またこの3学期に学級委員長としてクラスをまとめてくれる生徒に対して各学年を代表して2名の生徒に対して任命式を行いました。一人一人の生徒にとって楽しい学校を創っていくためにも、学級委員長となった生徒はしっかりと責任をもってその役割を果たしてほしいと思います。

この様に浪速の生徒達は意欲的に学習活動や部活動に参加し、どんな状況となっても目の前のコントロールできる事に全力を尽くすことが出来る生徒ばかりです。一人はみんなの為に、みんなは一人の為にという思いやりの気持ちを持って、礼節を守り、浪高生達はコロナとの戦いに打ち勝って今後も前に進んでいきます。

2021年1月18日月曜日

リサーチフェスタ2020 浪高生入賞

 昨年12月20日に行われた「リサーチフェスタ2020~研究課題を探す、話す、磨く」に本校から23チーム、78名が参加しました。

その中から3チームが入賞しましたので本日表彰を行いました。

優秀な発表を行ったチームに授与される審査員特別賞 「インコの不思議」

アトラクティブプレゼンテーション賞 「未来へつながるアクチノイドの可能性」

アトラクティブプレゼンテーション賞 「音楽が心理にもたらす効果~音楽には力がある」

これからの社会では、人前で印象的な言葉や表情で、人々にインパクトを与えるプレゼンテーションが求められる時があります。そのときには、伝えたい相手の心の中に入り込んでいけるようなコミュニケーション能力が必要となってきます。今年のリサーチフェスタはリモートでの開催となりましたが自由な討論形式で発表し、その後議論するという形で実施され、今回のイベントへの参加は生徒達にとっては自信となったと思います。

自分たちが行ってきた活動や調査を人前で発表し、その後の多くの人からその活動や調査についての討論会を行う事で、自分たちと違った考えや活動・調査方法なども学ぶことが出来、参加した生徒からは「参加してよかった」という声があがっていました。これからもこのような機会があればぜひ積極的に参加してほしいと思います。

2021年1月15日金曜日

2年生特別企画「心に刻む修学行事3日間」

今年度2年生は高校生活最大のイベント海外修学旅行が中止となりその代替案として2月下旬に計画していた国内修学旅行も 新型コロナウイルス感染症の蔓延を受けて中止となりました。2年生にとっては本当に悔しい、辛い思いをさせてしまったと思っています。

修学旅行では学校生活から離れた非日常的な生活の中で多くの事を経験し学ぶ事が出来ます。その同じような経験と学びを2年生のみなさんに経験して学んでもらいたいと考え、3月上旬に特別企画として「心に刻む修学行事3日間」と題して校外・校内においていろんなイベントを計画しました。

この3日間は、いつもとは違った学校生活の中で同じ時間を共に過ごす事によって、仲間と共感し、協力しあう事を経験し学ぶことが大きな目的です。その為には計画の全てが用意されているのではなく、イベントの一部は生徒達が企画し実施する行事としました。その様なイベントを行う事で楽しみながら仲間との絆や思い出を作ることが出来ると思っています。

2年生のみなさんにはそのような内容の趣旨を私から説明しました。その後は各クラスにおいてイベントの内容について討議してもらい、学年の先生方の協力を得て今後計画を詰めていきたいと思っています。


今のコロナ禍の現状から自分たちが出来る事を探し出し明確にし全員で実行する。一人一人が積極的に参加し仲間たちと一緒に思いっきり楽しむことができる3日間となるようにしてほしいと思います。一生に一度の感動をみんなで創り上げてほしい。テーマパークのように与えられた環境の中で得る事が出来る感動もあるが、自らが創り上げることで得る事が出来る感動もあります。

今回はその双方を体験してほしいと願っています。2年生のみんなしっかりと楽しもう!私も一緒に参加させてもらいます。楽しみにしています。

2021年1月14日木曜日

2度目の緊急事態宣言

 昨日大阪府からの要請を受けて菅首相は2回目の緊急事態宣言を関東地区に次いで関西地区にも発出されました。新年を迎え3学期がスタートした直後の宣言となりました。1年前の今頃、現在のような深刻な状況は全く想像できませんでした。 中国で発生した新しいウイルスの流行の恐れはありましたが、ここまで爆発的な広がりは夢想だにしていませんでした。今私は想像を絶する状況に、言葉を失っています。

しかし今回の緊急事態宣言では、前回のような学校の一斉休業などは含まれていません。これ以上の感染爆発を防ぐためには感染防止対策の強化、授業や行事の制限、クラブ活動の制限など、これまでの日常にある程度の制限がかかる日常となります。

今の感染状況は「感染するかどうか」という段階から、「いつ感染するか」という段階にまで来ています。想定していない状況を想像することは、不安が付きまといます。そして、その不安は時に恐怖に変わります。どんなに感染防止に努めても、感染してしまった事例は山のように報告されています。

あまりの無力感に、投げやりになってしまうかもしれませんが、ここはもう一度気持ちをしっかり持って、「目の前のコントロールできることをしっかりとやる」それだけだと思います。劇的な変化は起きないですが愚直に小さなことをしっかりとやり続ける事が大事です。

誰にでも出来るたった3つのこと。

  ①マスクの着用

  ②手洗いの励行

  ③ソーシャルディスタンスの維持

それこそが最も効果的な感染防止策なのです。感染を100%防ぐことは難しいかもしれませんが、少なくとも濃厚接触者になることを防ぐことは出来るはずです。そうすることこそが、感染の広がりを防ぐことにつながっていくのです。ここはもう一度原点に帰って、できることを確実に続けていきましょう。

コロナ禍が終息するまでの期間、一人一人がやるべきことをしっかりやり、やるべきでないことを絶対にやらないようにすれば、必ず感染拡大を抑えることが出来るはずです。全員で結束し、規律ある行動を期待しています。もう一度始業式の時の校長講話を想い出してください。一言でいえば「礼節」です。浪高生のみなさんなら理解できると思います。

2021年1月12日火曜日

ピグマリオン効果

 教育とは「意志」を持つための「環境」と「きっかけ」を提供することであると考えられています。英語で教育は「education(エデュケーション)」ですが、語源はラテン語の「引き出す」という言葉に由来し、子どもが持っている力を引き出し、その可能性を伸ばすことに主軸が置かれています。

ピグマリオン効果という教育心理学の用語をご存知でしょうか?教育の現場ではよく使われ、教師期待効果とも訳されるもので、簡単に言えば「期待されていることを意識している子どもたちは、学習やスポーツで成績が向上する。」というものです。アメリカの教育心理学者、ロバート・ローゼンタールが1964年に提唱した理論で、名前の由来は、ギリシャ神話を収録した古代ローマの「オウィディウス(変身物語)」の逸話からと言われます。

このピグマリオン効果は、学校の先生や家族、職場の上司に期待される時だけに発現するものではなく、受験や部活動でも見られる「為せば成る」、「必勝」、「絶対合格」などの貼り紙で「内なる自分への期待」を表明することで意欲が高まり、努力を継続して夢の実現に近づくといった事例も、ピグマリオン効果の一つとされています。その生徒のモチベーションが高まると、部屋の整頓や学習の要点整理、先生や監督の指導・注意を真剣に聞く真摯な態度が見られるようになり、出来るまで繰り返し努力する主体性が自然に表れるようになります。

一流と言われる学者や選手には、苦しい試練から逃げるのではなく、あたかもそれを楽しんでいるかのような雰囲気が感じられます。それは、困難に耐え抜いた後の大きな喜びを熟知しているからに他ならず、ノーベル賞の青色LED開発者、天野浩名古屋大学博士の1500回の実験失敗は有名な話です。

今の自分を変えたい、もっと上を目指して頑張りたいと思っている人も少なくないと思います。いつも先生の指示を待ち、失敗を恐れて行動出来ず、自信がなくて不安だ、という意識ではマイナスのスパイラルから脱出できません。自分に、自分でやろうという「意志」がなければ、成長していくことは難しいと思います。でも、それを持つことができれば、自分で考え工夫することで、大きく成長できるのです。今の環境や日常生活の中でのきっかけから、自分が何かに気づき学べば、前向きな意志が生まれてきます。自らの「意志」でやろう、やりたいと思う気持ちに勝るものはありません。その気持ちを持つことができれば、自然と動きは変わってきます。 人はそれぞれ違いがあって当然であり、やる気のポイントも違います。自分自身の「やる気ポイント」を見つけ刺激していってください。

~「挑戦しなければ変われない」~

平凡な教師は言って聞かせる。 よい教師は説明する。 優秀な教師はやってみせる。 

最高の教師は子どもの心に火をつける。  ~ウィリアム・ウォード~

2021年1月7日木曜日

3学期のスタート

 新年を迎え新たな気持ちで本日3学期がスタートしました。本校では3学期始業式に先立ち新春拝賀式として学院神社の大神様に1年の健康と安全そして良い年となるよう祈念する式が執り行われます。全校生徒は密を避けるために教室からの遥拝となりましたがしっかりと祈願してくれました。

その後3学期の始業式を行いました。私からは昨年に蓄えた「我慢」というエネルギーをこの1年どう使うのかが大切で、その為には「決意」と「覚悟」をもって実行してほしいと伝えました。新たな事に挑戦しなければ昨年と同じです。成功や失敗は挑戦した結果だから問題はない。問題なのは何もしない事。この1年も「挑戦しなければ変われない」この言葉を忘れずに頑張ってほしいと伝えました。

本校の生徒達は相手を敬う事ができる生徒ばかりです。これからも一人一人の生徒がその気持ちを忘れず行動に表してほしいと思います。その様な行動が増えると「安心」という信頼の絆が出来ると思います。コロナに負けない為にも浪速高等学校が安心できるという信頼で繋がった絆を持つことが大事だと思います。どんな状況になっても自分が出来る事を冷静に判断し最善を尽くす。そんな学校生活を過ごしてほしいと願っています。

この1年間生徒と共に教職員もこの「礼節」の気持ちを忘れず、生徒のサポートに全力を尽くしていくと生徒達には伝えました。TEAM浪速がONETEAMとなりこの1年が素晴らしい年となり、更に成長できた1年となるよう全力を尽くしたいと思います。共に苦しい時も辛い時も楽しい時も、嬉しい時も共感し支えあいながら、一歩一歩牛のように力強く前に進んでいこう。