2022年11月26日土曜日

変えることが出来るのは自分

 Ultimately, we can never change someone else’s behavior-¬we can only change our own. 

結局私達は誰かを変えることなんてできない。 変えることができるのは、自分だけ。

この言葉はアメリカ合衆国の女優・歌手・プロデューサーのジェニファー・“ジェン”・リ ン・ロペス。ジェニファーの一般的な愛称 である「ジェン」で呼ばれ、一人称で用いられることもあります。また、J. Lo という愛称でも呼ばれており、この愛称を冠した香水や衣服も発売されているなど世界的にも有名な女優でもあり歌手でもあり実業家でもある方です。

この言葉を最初に知った時、私は今回の言葉の最初にある“結局”というところに非常に説得力を感じました。彼女自身がこれまでに何度も何度もトライした事を踏まえて、決して途中で諦めたのではなく最後に『行きついた答えだ』と感じさせてくれる言葉だと思いました。

今まで私も長年スポーツに関わらせていただき、選手も指導者も経験してきました。選手時代に、不甲斐ない自分に変化や奮起を求めることを言われても、自分に“その気”が ない時は全くその言葉が刺さることはありませんでした。

ではどの言葉が刺さったのか、そもそもかけられたどの言葉がきっかけだったのかもわかりませんが、自分自身が『あかん!ほんまにやらなあかん!』と自分の心が感じることで、本気になってチャレンジすることができました。

そして指導者になったときには、本気になる瞬間が早ければ早いほうがいいという自分の経験を伝えたくて、生徒や選手たちに、やはり変化や奮起を求める言葉をかけてきました。もちろんその気にならなければ自分がかけた言葉は雑音でしかないということも理解していました。今思えば選手だった当時の指導者も当然その事は理解をしていて、それでも『刺さってくれ‼』と願いながら言葉をかけてくれていたのだと思います。

今、みなさんが求めている結果、そしてその積み重ねの延長線上にある未来は全て待っているだけでは叶うことはありません。今のままだと何も変わらない。誰かに変わってほしいと願う前に、自分が変わることに取りかかる必要があるのです。変わることができた時の自信は自分の魅力として表れ、周りの人を引き寄せる力を生みます。そして結果的に誰かを変えることもできるのかもしれません。

正しい変化をするために必要な情報や知識は浪速高校の日常生活の中のあちこちに隠れています。それは探そうとしない人には見つけることは出来ないものです。浪高生達が校内で、そして校外でいろんな経験を積み、自分自身を変えていこうと頑張ってくれている姿を見る事をいつも楽しみに見ています。

 

2022年11月19日土曜日

大丈夫だよ!お互い様。

この言葉は日本の代表的なチェアスキー選手であり平昌パラリンピック、北京パラリンピック金メダリストの村岡 桃佳選手のエピソードから出てきた言葉です。彼女は北京パラリンピックでは日本選手団の主将を務め、金メダル3つ、銀メダル1つを獲得する活躍など生涯スポーツの中でも最も代表的な選手でもあります。

この「こんなときだからこそ」とは、今年の3月に開催された北京パラリンピックの中でウクライナ情勢の関係からロシアとベラルーシの選手たちがエントリーを拒否されるなどオリンピックにも大きな影響が出るようになったときのことをさしています。日本選手団の主将を務める事になった村岡選手は、このとき大きな不安と絶望を感じていたようです。そんな時、彼女の師匠的存在である森井大輝選手からいつもかけて頂いている「桃佳だったら大丈夫だよ」という言葉を思い出し、勇気や希望を持てることが出来たそうです。

メダリストの選手にも不安や悩み、そして恐怖など多くの感情と闘っているのです。そんな時、自分が信頼している人が寄り添って一緒に考えてくれることによって救われることも沢山あると思います。私もそうですが「弱音を吐く」ということが悪い事のように考えてしまうことがあります。特にコロナの影響で多くの人が困り、不安や悩みを抱えている中「自分だけ弱音を吐くなんてできない」と思ってしまう人も多くいると思います。

でもこの村岡選手の言葉からは、弱い自分をさらけ出す事は決して悪い事ではなく、こんなときだからこそお互い様と受け入れてくれる仲間に寄り掛かるのも時には大切な事だと伝えてくれているように思います。自力で乗り越えることができれば間違いなく強くなります。でも、誰かに寄りかかることがそんなに悪いことでしょうか。信頼できる仲間が寄りかかってきたら大変かもしれませんが、仲間を助ける喜びも同じように感じられと思います。そして、助けてくれる仲間のパワーを自分のパワーにすることで、自分自身が2倍強くなったと感じ、自信を持つことができるのではないでしょうか。弱っているはずの自分のパワーが仲間に喜びや幸せを与えられることもあると思います。

私は浪速高校が、学校生活の中で生徒同士の助け合い、そういった自分と自分の仲間を信じ挑戦することで得ることが出来る体験や感情を1つでも多く学び取ることが出来る学校でありたいと思っています。その為にも「こんなときだからこそ」や「大丈夫だよ。お互い様」などポジティブな言葉が飛び交うことを大切にしていってください。

   


2022年11月16日水曜日

11月高校朝礼

本日は月に一度の高校朝礼を実施しました。全員がグラウンドで揃っての朝礼実施が出来なくなり3年近くになります。テレビモニターを介して生徒達に語り掛ける時に大切にしているのは自分の想いをいかに伝えることが出来るかどうか。その事を最も重要視しています。

心に残りやすいキーワードを伝えることが出来るかどうか。ここを大きなポイントとして考えています。浪速高校で生徒一人一人が楽しく学校生活を過ごすことが出来るように、そして自己実現に向けた挑戦を応援する言葉として、一つのキーワードを毎月考えて伝えています。

第12回世界カデット、ジュニア&U21空手道選手権大会
女子団体形 優勝  組手−47KG 優勝
空手道部
第7回全国ポピュラーステージ吹奏楽コンクール西日本大会
金賞・セイコウ―インスツル賞
吹奏楽部
このキーワードは、一つ一つを繋げると一つのゴールへと導けるような言葉になるように考えています。生徒達がそのキーワードを胸に行動する事で、小さな変化を得ることが出来る言葉になって欲しいという想いを込めて伝えています。本校の生徒達はその言葉を心の隅に、頭の中に入れくれ学校生活を過ごしてくれていると思っています。
秋季近畿地区高校軟式野球大会大阪府予選  準優勝
軟式野球部
  第59回新人戦兼全国選抜大会・近畿地区選抜大会大阪予選
男子団体 優勝  男子個人 優勝 
弓道部
その結果として、今日の朝礼においても多くの運動部や文化部が外部団体からの表彰状を頂くなど、生徒達の活躍が形となって出てきています。また形に現れてこない部分においても校舎の中を歩くと生徒達が生き生きと学校生活を過ごしてくれているのを肌で感じる事が出来ます。
大阪高等学校総合体育大会 学校対抗 第3位
大阪高等学校新人大会  学校対抗 第3位
卓球部
  U15全国選抜ジュニア選手権関西大会 女子シングルス 優勝
大阪高等学校秋季テニス大会 男子団体3位 女子団体準優勝
硬式テニス部
2022年も残り1ヵ月半となりました。2学期はもう1ヵ月で終わります。今学期の最初に掲げた「決意」を達成する為には、残りの時間をいかに「集中」し徹底的にこだわることが出来るかだと思います。最後までやり切って2022年を締めくくってもらいたいと思います。
第43回大阪府芸術文化祭放送文化部門 朗読部門 奨励賞
放送部
第33回伊藤園お~いお茶新俳句大賞 特別佳作賞・佳作

2022年11月12日土曜日

第2回高校入試説明会

 本日は2023年度入試第2回高等学校入試説明会を実施いたしました。第1回に続き本日の第2回目もたくさんの受験生と保護者の方をお迎えすることが出来ました。お越しいただいた受験生と保護者の皆様本当にありがとうございました。

本校ではお越しいただいた方々には一つでもたくさんの情報を持って帰っていただければと思い説明会を実施しております。本校の教育方針はもちろん、本校に通う生徒達の姿、クラブ活動の様子など、できる限り日常の学校生活の姿をありのままご覧いただき本校の良さを感じていただきたいと考え、入試説明会を実施しております。

説明会は教員だけで行うのではなく生徒達と一緒に行い、クラブ部員達や自治会の生徒達などが受験生と保護者の皆様をお迎えし、説明会では生徒達の声で学校生活の様子をお話させていただくなど生徒達の生の声を聴くことが出来る機会となっています。

毎回いろんな工夫を凝らして最先端のICT機器を使った説明会を実施しています。前回は校内武道館からの生のライブ中継を行いましたが、今回は鉄道研究部の活動について、その活動を動画と生徒の生の声で紹介しました。

説明会後も校内を自由に見学することができ、校内で活動している生徒達、また部活動の様子や顧問の先生との話もその場で出来ます。もちろん入試に関してのご相談などの個別相談会やクラブ活動別の個別相談も実施しており、毎回たくさんの受験生と保護者の方が相談にお越しになられます。

ご参加いただいた皆様には楽しく、わかりやすく、丁寧さを感じていただけるような説明会を心がけています。今回の説明会も生徒達のあいさつ、立ち居振る舞いなど多くのお褒めの言葉を頂き大変好評でした。これに慢心せず第3回目の高校入試説明会もさらにご満足いただける形にしたいと思っています。

今年はあと2回、12月3日と12月10日に実施させていただきます。受験生と保護者の皆様にとって志望校を決定する最後の機会なると思っています。「浪速高等学校のすべてがわかる」本校の入試説明会にぜひご参加いただけることを心からお持ちしております。

2022年11月7日月曜日

自治会役員引き継ぎ式

本日令和4年度の自治会役員から、令和5年度の自治会役員への引き継ぎ式が行われました。先日行われた自治会選挙で選ばれた8名の新自治会役員はもう11月1日から活動を始めています。本来なら11月1日に行われるのですが2年生の修学旅行期間と重なり日程を遅らせて本日執り行いました。

旧自治会会長挨拶
令和4年度自治会役員

令和4年度自治会役員の生徒のみなさん本当にご苦労様でした。まだ終息していないコロナ禍の影響を受けて多くの学校行事が実施や中止など多くの制限や変更などありましたが、この令和4年度浪速高等学校自治会役員の生徒達は、自分達の出来る事を考え、最大限の力を発揮できるようにいろんな提案を出してくれました。その活動は全校生徒に勇気と希望を与えてくれたと思ってます。本当にご苦労様でした。

新自治会会長挨拶

そして令和5年度の新自治会役員のみなさん。みなさんは来年開校100周年を迎える本校にとって100年目の自治会役員です。伝統を守りつつ、新しい100年に向けてスタートする浪速の生徒の代表として責任と役割を持ち、浪高生達を牽引していって欲しいと思います。そして毎日が楽しく、ドキドキするような学校を先生方と一緒に創って行きましょう。

令和5年度自治会役員

2022年11月5日土曜日

道南班無事に帰阪

 今年度の修学旅行も昨夜全コース無事に大阪へ帰ってきました。道南班は修学旅行最後の訪問地小樽を訪れました。まず初めに小樽公会堂を見学させていただきました。小樽公会堂は大正天皇の北海道行啓の宿泊の為立てられた「御旅館」という伝統的な和風の建造物ですごくレトロな感じの建物です。

小樽公会堂

そして小樽と言えば小樽運河と小樽オルゴール堂が有名です。小樽は港や鉄道、ニシン漁で栄えその名残は「小樽運河」として倉庫群をはじめとする歴史的な建造物でうかがい知ることが出来ます。生徒達も友人とその歴史の深さと当時の人達の生活風景を思い描いてくれていたと思っています。カラス工芸品やオルゴールも有名で多くの生徒はお土産として購入をしていました。

グルメも函館と同じく充実しており海産物は非常に美味しく多くの生徒達は最後の時間を楽しんでくれていました。修学旅行最後の思い出を創ってくれていました。

その後、小樽を後にして夕刻新千歳空港へ到着。17:55発の飛行機にて帰阪の途につきました。この5日間生徒達にとって浪速で過ごす青春時代のいい思い出となったと思っています。この期間大きなトラブルもなく帰阪出来た事、これは生徒の協力がなければできなかった事です。道南班の皆さんありがとう。5日間本当にご苦労様でした。

2年生のみなさん少し休んでまた月曜日から浪速での生活が始まります。それぞれのコースで思い出話に花が咲くと思います。いい思い出をいつまでも忘れることがないようにこれからも前を向いて進んで行ってください。みなさんが修学旅行前より成長した姿で学校生活を過ごしてくれることを期待しています。


2022年11月3日木曜日

道南A班 4日目

 いよいよ修学旅行も終盤となり4日目となりました。今日は朝から冷たい雨が降っていましたが昼前には雨も上がり生徒達は元気に4日目の行程を過ごしてくれました。

午前中北海道開拓の村を訪れました。北海道は、かつて蝦夷地(えぞち)と呼ばれ、13世紀頃から本州の江戸時代にかけては先住民アイヌ民族独特の文化の時代が続いていました。そして 明治2年(1869)、箱館戦争が終わると新政府は蝦夷地を北海道と改名し、開発の為に開拓使を設置。 明治7年(1874)には屯田兵制度を設け、北海道の開発に着手したといわれています。

この開拓の村では明治から昭和初期にかけて建設された北海道各地の建造物や開拓当時の生活、そこに暮らしていた人々の文化などを見て学ぶ機会を得ることが出来ました。開拓時代の人々の知恵と努力を見ることが出来、気候や植生が本州とは全く違う中で大変な苦労をされたと感じ取ることができました。生徒達も同じように感じてくれていると思います。

午後からは羊ヶ丘展望台へ移動し「北海道開拓の父」として知られるウイリアム・スミス・クラーク博士像を見学に行きました。クラーク博士は知っての通り札幌農学校(現北海道大学)の初代教頭先生として招かれ動物学や植物学、そしてキリスト教の教えによる道徳を教えるなど開拓者の人々に大きな影響を与えた先生です。

わずか8カ月の滞在期間でしたが別れの時に叫ばれた言葉「BOYS,BY AMBITIOUS.」【少年よ、大志を抱け】はまさに北海道開拓の精神であり長きにわたり受け継がれてきた言葉でもあります。今日1日は北海道の歴史に触れることが出来ました。忘れてた事や新たに気付かされたことも沢山ありました。

午後からは札幌市内の自主研修。それぞれの生徒達は市内の散策に出かけました。北海道大学に散策に出かけた生徒もいて、1年後の進学に向けての準備に時間を割いた生徒など充実した時間を過ごしてくれました。

明日は最終日。旅の締めくくりとなる素晴らしい最終日となるよう私たちも気を引き締めて無事に大阪に帰りたいと思います。

2022年11月2日水曜日

道南A班3日目

 昨日の宿は洞爺湖にある素晴らしいお宿でした。生徒達も充分に体を休めることが出来たと思います。本日も朝から元気にスタートし3日目行程を無事に終えることが出来ました。

羊蹄山

本日は午前中登別のクマ牧場へ見学、午後からはウポポイ(民族共生象徴空間)にてアイヌの歴史や文化などについて学ぶ機会を得ることが出来ました。ウポポイとはこの施設の愛称でアイヌ語で「おおぜいで歌う事」を意味するようです。

この国立アイヌ民族博物館では先住民族であるアイヌ民族の歴史や文化を正しく知り理解することが出来る様に展示されており生徒達も真剣に見学をしていたのが非常に印象的でした。また伝統芸能としてユネスコ無形文化遺産に登録されている「アイヌ古式舞踊」や、ムックリ(口琴)・トンコリ(五弦琴)の演奏などを鑑賞させていただき午後から訪れた国立アイヌ民族博物館では多くの事を学ぶ事が出来る機会を頂きました。

自然が豊かなポトロ湖の景色を楽しみながら日本の貴重な文化でありながら存族の危機にさらされているアイヌ文化を理解することで自分たちが今出来る事を一つでも多く持つことが出来ればいいのではないかと考えています。

学びは向こうからはやってきません。自らの意志で何かを発見しなければ簡単に過ぎ去っていきます。今日一日の活動の中でどんなことに気付き、何を学んだのかを振り返ってみるのもいいのではないでしょうか?