2班の生徒達も3日目最終日を迎え早朝から男子と女子分かれしっかりと行事を行ってくれました。昨日の準備の成果もあり良い形で終えることが出来たと思います。
本校では2日目の神道行事として内宮の敷地内にある神楽殿という場所にて御神楽の奉納を行います。毎年別大々神楽(べつだいだいかぐら)という神楽をご奉納させていただいており生徒達は大神様に3年間の学校生活の充実と健康を祈願しています。
この神楽舞は、倭舞(やまとまい)・人長舞(にんじょうまい)・舞楽(ぶがく)から構成されており、倭舞は女性神職4名による和琴、笛、篳篥(ひちりき)、笏拍子(しゃくびょうし)による大和歌に合わせて舞う、幽玄な余韻がある舞となっています。また舞楽においては蘭陵王(らんりょうおう)という雅楽の曲名の1つで武人の舞らしい勇壮さの中に、美貌で知られた蘭陵王を偲ばせる優雅さを兼ね備えた素晴らしい舞となっています。
本校の生徒はこの様な5世紀初めから10世紀にかけて中国大陸や朝鮮半島、ベトナム、インドから渡来した外来音楽、そして11世紀ごろ日本の宮廷内で流行った物を実際に見て、聞く事でその当時の先人たちの想いを少しでも感じ取ってくれれば嬉しいと思っています。
そして女子生徒にとって最も大事な行事が「祭式教室」です。この祭式教室では女性神職の先生から「豊栄の舞と作法指導」についてご指導を頂きます。男子生徒の「禊」と同じく、この伊勢修養学舎の中で女子生徒は「豊栄の舞と作法指導」を行い、「正しい礼儀作法・着付け」を体験します。その体験から本校の校訓である「浄・明・正・直」を心の軸とし、感謝の気持ちを持てる「人」としての成長を図ることを目的としています。
そして「豊栄の舞」は、女性が舞うことを前提に作られたため、別名「乙女の舞」と呼ばれています。この舞は神への感謝の気持ち、自然への畏敬が表現されており、この世の様々なものに神々が宿ると考える日本の文化が反映されていると考えられています。舞を習うことで日本人が育んできた歴史の重み、伝統のすばらしさを感じることが大切なことです。
そして昼前には3班の生徒達が伊勢の地に到着しました。昼食後開校式を執り行い1日目の神道行事を実施。3班の生徒達の修養が始まりました。帰阪していった仲間たちと同様に3日間しっかりと行事に取り組んでくれるよう私たちも全力で指導していきます。