2025年7月23日水曜日

伊勢修養学舎2班 2日目 ~内宮と外宮~

 2班の生徒達の2日目となりました。朝は1班の生徒と同様に男女ともに5時30分の起床後男子は禊へ、女子は内宮への参拝を行い宿舎に戻り講堂にて大祓詞奏上と書写となります。今日も生徒達は朝の集合もきっちりと時間を守り真剣に行事に取り組んでくれたと思います。

この伊勢修養学舎ではたくさんの重要な大神様を参拝させていただきます。伊勢神宮とは内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)が有名ですが、実はその他にも大小さまざまな社が伊勢志摩地域に点在し、すべてで125社から成る神社です。伊勢神宮の「125社」とは、内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)の2つの正宮に加え、別宮14社、摂社43社、末社24社、所管社42社の合計125社を指します。これらは、伊勢神宮の境内や周辺に点在し、それぞれ異なる神様を祀っています。 

その正宮の1つ内宮(正式名:皇大神宮)。内宮の御祭神は天照坐皇大御神(あまてらしますすめおおかみ)であり一般的には天照大御神(あまてらすおおかみ)と言われています。神様の名前から太陽を連想する神様だと思われますが単なる太陽神ではなく、皇室の御先祖であり天皇の御親神(みおやがみ)でもあります。第11代垂仁天皇の御代に皇女倭姫命が大神様にお仕えした際、大神様が永遠に御鎮座できる地(大宮地:おおみやどころ)を求めて各地を巡幸されこの伊勢の地に宮を営み大神様を祀り申し上げたとされています。

今から2000年前、皇位のしるしとして受け継がれる三種の神器の一つである八咫鏡(ヤタノカガミ)をご神体としてお祀りし、国家の守護神として崇める伊勢信仰は平安末期より広がっていったと言われています。この内宮の大神様は最も本校の基本となる大神様で、学校にある学院神社にも祀られている神様です。

そしてこの修養学舎で初日に参拝するのが2つ目の正宮でもある外宮(正式名:豊受大神宮)です。外宮に祀られている御祭神は天照大御神の食事を司る「豊受大御神」です。正殿は神宮だけの建築様式「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」となっています。第21代雄略天皇(ゆうりゃく)の御代に今の地に祀られたと伝えられています。日本書紀や丹波国風土記によると、稲作、養蚕、醸造の神様といわれ、衣食住、物を生産しそれを加工するつまり産業の守護神と考えられているのです。今から1500年前、天照大御神のお食事を司る、御饌都神(みけつかみ)として丹波の国から現在の地にお迎えされました。内宮の御鎮座から約500年後です。

このように修養学舎では伊勢の地で重要な神社へ参拝する事でその神社の成り立ちや日本文化を学ぶことが出来ます。神社神道の学校で学ぶ生徒としてこの様な事を学ぶ機会を得るのはこの浪速でしかない事でもあります。浪速でしか経験できない、浪速でしか学ぶことが出来ない事をこの伊勢修養学舎で多く学び今後の学校生活に生かしてくれる事が浪速高校の伝統となっています。今年もその伝統を引き継ぎ生徒達は頑張ってくれています。