どんな所に「スポーツの価値」を感じるかは、人によってさまざまです。勝敗に価値を求める人、結果までのプロセスにこそ価値があると考える人もいると思います。スポーツができる環境や、一緒にスポーツをする仲間に価値を見出す人もいます。「スポーツの価値」を考えた時に、何か一つに決めることはできません。
私自身、長年スポーツに関ってきましたが、生徒達には常に「周りの人たちに応援してもらえるチームを目指すように」と伝えてきました。先日の日曜日に女子バレー部の公式戦を応援させてもらいました。選手たちは楽しそうにチームの仲間たちと共に戦っていました。非常にいい雰囲気で試合にも勝つことが出来て部員達も次の試合に向けてまた頑張ってくれると思います。次の試合も日曜日と同じ雰囲気で楽しく仲間たちとどんな状況でも助け合って最後まで戦ってください。また結果を楽しみにしています。
このようにスポーツには、自分だけでなく周りの人たちの感情を引き出したり、感情を揺り動かしたりする“強い力”があります。スポーツによって引き起こされる感情に違いはありますが、喜びかもしれないし、苦しみや、怒り、時には言葉で表現できない爆発するような感情もあるかもしれません。それでも、勝って嬉しい、負けて悔しい、という単純なものではなく、いろいろな感情が深く入り混じって現れてくるのが、スポーツの素晴らしいところだと思っています。
2年前のラグビーワールドカップでは、ラグビーの魅力が日本中の人に広がりました。合宿地で選手を温かく迎えた人、試合会場のボランティア、観客席やテレビの前で応援した人、それぞれがラグビーというスポーツに感情を動かされ、素晴らしさを感じたからこそ、日本中がONE TEAMとなって盛り上がったことは間違いありません。選手だけではなく、選手や試合を支える人、応援する人もまた、スポーツの価値の一つなのです。
水泳の池江選手やゴルフの松山選手、テニスの大坂選手など活躍している選手からは、沢山の勇気と希望をもらい、感情を大きく揺らされ、それが次へのエネルギーとなって前に進んでいくことが出来ます。スポーツの価値って自分だけではなく周りの人にとっても大きな影響を与える事ができます。この夏の東京五輪からも多くの価値を見つける事が出来るのではないでしょうか。
浪速で学ぶ生徒達の中には沢山の運動部員がいます。その一人一人の部員達にはスポーツの価値を認識しながら自分が今夢中になっているスポーツから多くの経験と自信を身に付いている実感を感じてほしいと思います。それを感じる事が出来ているならとそれは自分の周りの仲間達にもいい影響を与え互いに支え合い、励まし合えるそんな素晴らしい環境が整ってくると思います。スポーツには計り知れない価値と影響があるということを是非みんなに体験してほしいものです。最後にもう一度女子バレー部の皆さんです。次も頑張れ!
みんなで心を一つに「よし!」 |