もうすぐ東京五輪が開催される予定です。世界各地から集まるアスリートの皆さんはそれぞれの国を代表する選手でありまた国民です。一人の人間として国を代表して競技に挑むには多くの重圧に耐え、時には跳ね返す力が備わってなければなりません。アスリートたちが持ち合わせている力の中に「自己決定力」という力があります。
自己決定力を身に付ける為にはまずは日常生活の質を高めること。気持ちよく挨拶する。人の話を聞く。服装も正しく着こなし時間管理も人として正しく行う。その様な基本的な事を行うことで「気力が充実する」という大きなメリットがあります。日常で気力が充実していれば、非日常的なスポーツも心置きなく熱中できます。
しかしここで間違ってはいけないのは、いい選手になるために挨拶するのではなく、意識の高いいい選手が気持ちよく挨拶をする。そういったことをやれる人が国を代表するような世界的なイベントに参加できる資格を得る事ができ、一流のアスリートと呼ばれるようになるということです。要は何事も「自分から主体的に」やるべき事やれる選手が一流になる為に必要な事の一つだという事です。このことはスポーツだけに限らず社会に出て活躍している人に共通して言える事です。どんな状況となっても自分を見失わず前を向いて生きている人々の多くは「自ら主体的に」行動に移す事が出来ています。
そして最も大切なのは物事の本質を見間違わない事です。自分自身でそういったことが必要だという事に気がついて、そして自分で決定して行動に移す。「常に勝つチームは礼儀正しい」とか「勝つチームは挨拶もして雰囲気がいい」といったことも、自らがその物事の本質に気づいて、ひとつひとつ自分たちのものにして行動しているからだと思います。
今学校はコロナ禍の中ではありますが一人一人の生徒がルールを守り誠実な毎日を過ごしてくれています。部活動も制限かかかっている状況で不満や不安が溜まっている中、浪高生達は理性を持った対応をしてくれています。新学期が始まり2か月が経ち今浪高生達は大きな問題もなく学校生活を過ごすことが出来るのも、一人一人の生徒が自分の置かれた環境や立場を理解し、自分で決めたことを正しく実行してくれているお陰で学校に安心して通うことが出来ているのです。
本校にはそれだけ意識の高い生徒達が通っている学校という事です。浪高生達にはこの「自己決定力」が備わっており、まだまだ成長できる可能性を秘めていると思います。その事に早く気がづきこれからも果敢に色んなことに挑戦して「自己決定力」を高めていってほしいと思っています。