2021年4月27日火曜日

自分の物差し

 今日はこの言葉をみなさんに送ります。

If one sticks too rigidly to one’s principles,one would hardly see anybody 

 アガサ・クリスティの名言 ≪人は自分の原則に固執しすぎると、誰かを理解するのは難しくなるだろう。≫

前回のブログに書いた言葉と少し似ていますが、意味は違います。私はこの言葉の意味を、『 自分の原則= 自分の物差し』と考えています。昔から 『 十年一昔 』 という 四字熟語があり、『 時の経つのが早く、世の移り変わりが著しい』という意味です。わずか十年という期間でも、『振り返れば、遠い昔のように思われる 』ということです。

特に昨今、時代の変化のスピードを考えると、10年よりももっと速いピッチで、様々な常識が変化しているように感じます。このコロナ禍のなか、ニューノーマルという生活様式が生まれたのも、その変化の一つです。また、みなさんのほとんどの人が持っているスマホ、その中でも代表的な『 iPhone 』が誕生したのが2007 年でした。わずか十数年の間にスマホはめまぐるしく進化し、今では 5G が徐々に普及するようになって時代は大きく変わっています。

通信機器だけでも、たった13年でここまで変化しています。 また、そういった高速通信や、進化した機器を使って今や映像コンテンツはテレビで誰かが作ったものを見るという時代から、スマホを使って自分で作ったものを見せる時代に突入しています。これは 10 年前、ほとんどの人が予想できなかった変化ではないでしょうか 。

自分の信念を持つことは素晴らしいことです。しかし、あまりにも時代に逆行してしまうと、自分の原則のようになってしまうと思います。 私たちは一人では生きてはいけません。自分のために世界があるのではなく、世界の中に自分がいるのです。激動の時代を力強く生き抜いていくためには、時代の流れをつかむアンテナの高さと時代の流れに対する順応性の高さが求められます。

時代の先を見据えて準備を整え、今自分の周りに起きている事に関して感度を上げ、的確な判断と迅速な行動が出来るように訓練しておく必要があります。その為には自分の物差しだけで判断するのではなく相手の気持ちを理解することも本当に大切な事だと思います。浪高生のみなさんも自分の事を理解してもらいたかったら、まず先に相手の事を理解してあげられるように努力してはどうでしょうか。きっとまた違った気持ちが湧き出てくると思います。