2021年7月20日火曜日

第68回伊勢修養学舎1班~『祓』と『禊』~

 浪速高等学校の建学の精神「浄・明・正・直」は神社神道の教えからくるもので本校の教育の根幹であり「敬神崇祖」と共に98年間揺るぎない教育理念です。本校は68年間、毎年7月(昨年は11月に実施)に伊勢修養学舎を実施し、内宮・外宮などの関係神社の参拝、そして大祓詞(神拝詞)の講話・奏上・書写などの実践を行い、浪高生として神道への理解を深め、日本文化の素晴らしさと神秘性を学びます。本校のアイデンティティである神道の奥深さを知るためにこの行事を長きにわたり実施してきました。

神宮会館講堂

またこの修養学舎は宿泊を通じて団体生活における日常生活の基本を体得し、自分の果たすべき役割と責任を自覚し、正しい集団行動が出来るように学習します。つまり、「品性を養う」「人格を深める」「精神を練磨する」など心の教育が基本となっており、本校では最も重要な学校行事に位置付けられています。

外宮を参拝

今年度もコロナ禍の中感染対策を万全に期する為、宿泊を伴う行事とせずに7月20日と21日、そして7月26日と27日の4班に分けて昨年同様日帰りでの『お伊勢参り』として実施することになりました。2年連続の日帰り行事となることから修養学舎での重要行事の一つである男子生徒の『禊』と女子生徒の『豊栄の舞と作法指導』は実施する事はできません。しかしそれ以外の重要行事は実施することが出来るので、生徒達にはしっかりと向き合って学習をしてほしいと思います。

猿田彦神社を参拝

今回の『お伊勢参り』で実施することが出来なかった「禊」について今日は伝えたいと思ます。「禊」を最初に行ったのは、日本神話における国生みの神様、「イザナギノミコト」です。『古事記』によれば、「イザナギノミコト」は、火傷を負って亡くなった妻のイザナミノミコトのあとを追って死者の国である黄泉の国へ出かけ、恐ろしい姿となった妻の姿を見てしまいます。逃げ帰ったイザナギは黄泉の国の穢(けがれ)を落とすために川に入って「禊」を行います。そのときに多くの尊い神様が生まれます。この時のイザナギの禊が神道に伝わったとされています。

男子生徒の「禊」
禊の語源は「身削」「身滌」(みそぎ)から出た言葉とされ川や海に入ったり、滝に打たれたり、泉や井戸の水を浴びたりして罪穢(つみけがれ)という汚れを洗い流しすすぎ清めるのが「禊」であります。日本は水に恵まれた国でありその水は山から河川を通って海へと流れ国を清めている。日本独自の水に対する文化が水の浄化作用に対する信仰を育んだと言われています。この「水」によって穢れを洗い清め、清浄にする「祓(はらえ)」のことを「禊」と言います。今現在においても神社に参拝した際には境内にある手水舎で手を洗い口を清める作法をしますが、これは「禊」を簡略化した形態となっています。今回男子生徒の皆さんは残念ながら五十鈴川での「禊」はできませんでしたがこのように自然の力に私たちは生かされ、助けられているという感謝の気持ちを忘れないようにしてほしいと思います。

内宮を参拝
本日「お伊勢参り」に参加した1班目の生徒達は皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)、そして猿田彦神社に参拝をさせて頂きました。神社神道の学校に学ぶ生徒として今日学んだこと、そして感じたことを学校生活にどのように生かしていくのかが大切な事です。みなさんの変化に期待しています。
内宮参道を歩く本校生徒

2021年7月17日土曜日

校長講話~浪速の生活指導~

今日は全校生徒対象に3時間目を使って年に一度の校長講話を実施しました。大切な授業を一コマ頂き、校長として全校生徒がよりよい学校生活を過ごすために、そしてこれからの社会を生き抜くために何が大切なのかを気持ちを込めて伝えました。テーマは浪速の生徒生活指導の目的についてです。

生徒生活指導は本当に難しいと思います。そう簡単なものではありません。本校には「浪高生20の約束」という指標があります。その指標を基に本校は日々生徒生活指導を実践しています。生徒生活指導には、服装指導や遅刻指導など形に現れるものもありますが、特に本校が大切にしている事は、指導している生徒達の心のありようを感じ取ること、個人や集団が外に醸し出すその場の空気感を掌握すること、そして正しい環境の整備であると考えています。

最近は何でも「見える化」と騒がれますが、見えない個人の心のありようや、学校や教室、部活動の空気感の掌握、良い雰囲気を醸成する教育力が重要となってきます。例えば、全体的に凛とした空気感を持ち、秩序が感じ取れる裏表のない問題のない集団と、見えない所で悪質な嫌がらせや弱い者イジメはあるが、表面上は大きなトラブルも無く問題無いように見える集団とでは、空気感は明らかに違います。

どちらも、表だって見た目のトラブルはありません。イジメは見ようとしなければ見えず、時として見ようとしても中々見えない場合もあります。そんな中でも、具体的にイジメは発見できなくても、全体の空気感の中にイジメが起こりやすい雰囲気かどうかは、集団の空気感の違いから見て感じることができます。登下校の際の生徒の様子、服装の状態、一人の人間のわがままな言動がまかり通ってしまっているかどうか、生徒がのびのびと振る舞えているかどうか、授業中のちょっとしたやりとりや休み時間の振る舞い、レストランでの雰囲気など細かな所をよく観察していると必ず見えてきます。

私たちはそういった学校内での見守り、セーフティ-ネットを日常から大切にしています。その内の一つとして「浪高生20の約束」いわゆる校則があります。校則とは、そのような目には見えない一人一人の生徒の内面的な感情を感じ取ることが出来る一つの指標であると思います。校則はけっして生徒達を束縛する為のものではありません。一人一人の生徒が安全で安心して学校生活を過ごす為には、その場の環境が大切となってきます。その場の空気や環境が乱れていては大きな成長は望めません。そういった環境を万全に整えるためにも校則は必要な事の一つなのです。

そして、学校生活の中で「少しぐらいなら良いだろう」といった考えや、「何も言われないから」ではなく、校則を基に自分の考えている事、やろうとしている事の善悪を正しく判断し、自らが正しい行動をおこそうとする「主体性」と「自律性」を身に付けてほしいと思います。浪高生のみなさんは素直な正しい心を持った生徒達ばかりです。必ずできると確信しています。浪速の生徒生活指導はそういった目には見えない大切なものを整える心の指導であるという事を浪高生のみなさんには理解してほしいと思います。そして私はその事が今後の人生の中で必ず役に立つことを知っているからこそ、今日校長講話でその大切さを浪高生のみなさんに伝えさせてもらいました。浪高生のみんなしっかりと聞いてくれてありがとう! 



2021年7月13日火曜日

AED講習会

 本日は放課後、年に一度のAED講習会が生徒と教職員対象に実施されました。現在では全国に約20万箇所もの場所におかれるようになったと言われるAED。駅や空港、デパート・スーパーなどの大型施設、学校などの公共施設など様々な場所で目にすることが多くなったAEDですが実際に使用したことがある人は非常に少ないと思います。
AEDは心臓がけいれんした場合「心室細動」と言われる血液を流す機能を失った状態に陥ってしまう事がありますが、そのポンプ機能を失った心臓に電気ショックを与えて正常な機能に戻すための医療機器です。しっかりと講習を受け使用方法を学べば機器が自動的に作動する為,特別な知識や技術を必要とせずに使用できるように設計されています。
もしも身近な人や目の前の人が突然倒れ心臓が停止したり、またこのままでは心拍が止まってしまいそうな重大事故に遭遇した場合にはその現場に居合わせた人がまずは応急手当を行わなければなりません。すぐに救急に連絡入れたとしても大体救急車が到着するまで約9分かかると言われています。それまでの間でどんな手当てが出来るかでその後の生存率も大きく変わると言われています。一次救命に関わる知識と適切な応急処置をする事が大切な命を救う事にも繋がります。
生徒や先生方にはこれから夏休みにかけて部活動が活発になっていく事も踏まえ受講をしてもらいました。みんな真剣にAEDの使い方を学んでいました。AEDと並行して胸骨圧迫の方法についても人形を使って実習体験もしていました。救命処置はAEDだけでは不十分な事が多く胸骨圧迫による心肺蘇生も必要となります。
このような機器やスキルは使わない事が一番いいのですが今後の日常生活の中で万が一の時に備え知識として知っておくことは決して無駄にはなりません。今日受講したクラブ員のみなさんは学んだことや機器の使用方法などをしっかりと覚えておきましょう。最後に本日ご指導いただきました先生方にも心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

2021年7月12日月曜日

第68回伊勢修養学舎校長講話~今を一生懸命に生きる~

 本日は1年生に7月20日・21日・26日・27日の4日間に分けて実施される第68回伊勢修養学舎に向けての校長講話を実施しました。この伊勢修養学舎は本校の伝統行事であり68年間引き継がれてきた心を養う最重要行事となっています。

例年であれば2泊3日の神道行事を通して、生徒達は浪速でしか体験できないことを行う事によって「浪高生」としての自覚と誇りを持つことが出来るようになります。「たくましく、しなやかに生き抜く力」この力を身に付ける為の原点がこの伊勢修養学舎にあると確信しています。

しかし今年度も残念ながらコロナ感染対策の為、宿泊を伴う行事が実施できず、昨年同様に日帰りでの「お伊勢参り」となる予定です。1年生にとってこの伊勢修養学舎が自分の高校生活にとっていかに重要な事なのかを今日の校長講話で話させてもらいました。

教室の生徒達は真剣に話を聞いてくれていたと各担任の先生方から報告を受けましたが大事な事は当日の行動です。一人一人がどんな態度で、どの様な行動で臨むことが出来、全員が無事にこの行事の目的を達成出来るかが重要となってきます。

積極的に参加し、現地でいろんなことを見て、聞いて学び、一つでも多くの事を感じ取ってほしいと思っています。この行事は遠足ではありません。修養行事です。学びを求め新たな発見と経験を積みに行くという事を忘れないで下さい。

2021年7月9日金曜日

人はなぜ勝負にこだわるのか

 「Sometimes you have to accept you can’t win all the time.」

   常に勝つことはできない。時にはそのことを受け入れなければならない。

 この言葉は13歳でFCバルセロナに加入し、17歳でトップチームデビューして以降、10度のリーガ・エスパニョーラ優勝、6度のコパ・デル・レイ、4度のUEFAチャンピオンズリーグを含むバルセロナ歴代最多33回の優勝に貢献したリオネル・アンドレス・メッシ・クッシッティーニ、レオ・メッシ選手の言葉です。

 サッカーに精通していない人であっても魅了してしまう素晴らしい選手であるメッシでもこのように考えているこという事に正直驚きましたが、勝負の前からそんな気持ちで臨んでいるとは考えられません。きっと本心では『絶対に負けない!』と当然考えているはずです。

 彼は自分がトップとして君臨しつづける為に何が必要であるかを考え、その為にはライバルの事を深く知ることが大事であることをよく理解していました。と同時にトップの座を狙うライバルたちが自分を攻略するために私のことを深く知ろうとしていることもよく理解しており、そのことに対する危機感も持ち合わせていたと思います。またこのことは、彼がライバルをとてもリスペクトしていたことの表れでもあったと思います。それこそがメッシ選手がトップにまで上り詰めることができた最大の理由だと感じています。

本日行われた優秀クラブ表彰式

 スポーツの世界だけでなく、私たちは日々の生活の中で様々な『勝負』を繰り返しています。私もこれまでの生活の中で多くの勝負に挑んできたつもりです。ライバルとの勝負、自分との勝負、テストを含めた様々な問題を解決するという勝負など、『チャレンジ=勝負』というイメージで取り組んできました。その全てが現在の自分を形作っていると思いますし、今思えば人生をより良いものにするための貴重なデータ収集になったと考えています。

ボクシング部全国選抜大会各階級優勝者

 そもそも勝負における“勝ち負け”というものに対し、過去に『何をもってそう捉えるのか』ということを考えたことがありました。例えば勝ったからといって次の勝負も勝てるわけではありません。負けたからといって今後の人生が絶望的になるわけでもありません。勝負そのものを避け続けていれば負けることはなく、当然勝つこともないということになりますが、それでは全く意味のない人生になってしまうのかと問われると、決してそういうわけではありません。このように様々な考え方があると思います。

硬式テニス部全国私立高校大会団体優勝

 では、なぜ人は勝負をするのか。最初は『みんなやってるから』『やれって言うから』やってきた人も多くいると思います。でも、勝負をした後の爽快感と達成感、そして出た結果の善し悪しに関係なく喜びや悔しさを感じる事は勝負したときにしか感じる事はできません。その様な感情こそが自分の今後の人生の“肥やし”となると確信しています。いつも皆さんに伝えている「挑戦(チャレンジ)」とは様々なことを感じたり考えたりしながら勝負という名の『力試し』をするという事です。 今後も『チャレンジ=勝負』していきましょう!

放送部NHK全国高校放送コンテスト出場者


2021年7月7日水曜日

新たな歴史を創る~硬式テニス部~

 本校の硬式テニス部がこの夏に行われるインターハイに男女ともに初出場する事が決まっています。今日で学期末テストも終わり本日から練習に励む選手たち全員に理事長先生から出場記念品が贈られました。

その授与式に理事長先生は公務出張の為ご出席できなかったので、私から学校の期待度の高さと今までの部員達の努力への称賛、そしてインターハイに向けての激励を理事長先生に代わってお話させてもらいました。

インターハイに出場する人数は限られていますが今まで共に戦った仲間がいたからこそ一人一人の選手が成長することができて、結果的にそれがインターハイ出場に繋がったと思います。仲間への感謝、そして応援してくださった保護者の方々への感謝の気持ちを忘れずチーム一丸となって戦ってください。

また後輩たちも来年度に向けてもう戦いは始まっています。目の前の一つ一つの大会が来年のインターハイに繋がっていると思ってしっかりと練習に励み試合に臨んで先輩たちをこえる結果を残してほしいと思っています。

一人一人の選手の活躍があってこそチームとして成長するのです。選手のみなさんは闘う場所が違っても「想いはみな同じ」です。新たな世界へ挑戦する硬式テニス部の更なる活躍を期待しています。

2021年7月5日月曜日

学期末試験3日目

浪高生達は今日で学期末試験3日目を迎えます。試験中に各教室を見回りましたが、生徒達が目の前の試験問題に挑んでいる姿は非常にたくましく見えました。試験時間50分をフルに活用し準備してきた事を出そうとする姿、また可能性がある限り最後までやり遂げようとする姿に、浪高生達の今後の成長をおおいに期待できると確信しました。

インド独立の父と言われたマハトマ・ガンディーはこんな名言を残しています。「満足は、努力するプロセスにある。達成した結果に満足はない。全身全霊で努力することが完全なる勝利なのだ」と言っています。

結果よりも目的に向かってどれだけ努力したかによって満足度は大きく変わってくる。例えその結果が意にそぐわなかったとしてもそのプロセスが全てであると言っていると考えています。学期末試験の目的と自分自身の目標を達成する為のプロセスが最も大事であるという事をもう一度伝えておきたいと思います。

困難や挫折を乗り越えた先にはまだ見ぬ景色が広がっています。その景色を見ることが出来る者は努力をした者だけに与えられるという事です。あと2日ぜひ「可能性がある限り挑戦」してください。浪高生の皆さんなら必ずできます。自分の力を信じて前に進んで行こう!