2022年11月19日土曜日

大丈夫だよ!お互い様。

この言葉は日本の代表的なチェアスキー選手であり平昌パラリンピック、北京パラリンピック金メダリストの村岡 桃佳選手のエピソードから出てきた言葉です。彼女は北京パラリンピックでは日本選手団の主将を務め、金メダル3つ、銀メダル1つを獲得する活躍など生涯スポーツの中でも最も代表的な選手でもあります。

この「こんなときだからこそ」とは、今年の3月に開催された北京パラリンピックの中でウクライナ情勢の関係からロシアとベラルーシの選手たちがエントリーを拒否されるなどオリンピックにも大きな影響が出るようになったときのことをさしています。日本選手団の主将を務める事になった村岡選手は、このとき大きな不安と絶望を感じていたようです。そんな時、彼女の師匠的存在である森井大輝選手からいつもかけて頂いている「桃佳だったら大丈夫だよ」という言葉を思い出し、勇気や希望を持てることが出来たそうです。

メダリストの選手にも不安や悩み、そして恐怖など多くの感情と闘っているのです。そんな時、自分が信頼している人が寄り添って一緒に考えてくれることによって救われることも沢山あると思います。私もそうですが「弱音を吐く」ということが悪い事のように考えてしまうことがあります。特にコロナの影響で多くの人が困り、不安や悩みを抱えている中「自分だけ弱音を吐くなんてできない」と思ってしまう人も多くいると思います。

でもこの村岡選手の言葉からは、弱い自分をさらけ出す事は決して悪い事ではなく、こんなときだからこそお互い様と受け入れてくれる仲間に寄り掛かるのも時には大切な事だと伝えてくれているように思います。自力で乗り越えることができれば間違いなく強くなります。でも、誰かに寄りかかることがそんなに悪いことでしょうか。信頼できる仲間が寄りかかってきたら大変かもしれませんが、仲間を助ける喜びも同じように感じられと思います。そして、助けてくれる仲間のパワーを自分のパワーにすることで、自分自身が2倍強くなったと感じ、自信を持つことができるのではないでしょうか。弱っているはずの自分のパワーが仲間に喜びや幸せを与えられることもあると思います。

私は浪速高校が、学校生活の中で生徒同士の助け合い、そういった自分と自分の仲間を信じ挑戦することで得ることが出来る体験や感情を1つでも多く学び取ることが出来る学校でありたいと思っています。その為にも「こんなときだからこそ」や「大丈夫だよ。お互い様」などポジティブな言葉が飛び交うことを大切にしていってください。