「The more difficult the victory, the greater the happiness in winning.」
【勝利が難しければ難しいほど、勝利における喜びは大きくなる。】
この言葉は"サッカーの神様"と言われたペレというサッカー選手の言葉です。私はペレという名前が、この選手の本名だと若い時は思っていましたが、大学生時代にこの呼び名はニックネームだと教えてもらいました。本名はエドソン・アランテス・ド・ナシメントと言う名前です。
私はこの選手が発した言葉にある『勝利が難しい』という言葉について、スポーツ選手ですから当然大事な試合に勝つことについて述べたことだと想像できます。しかし、スポーツの世界だけではなく私たちの日常生活の中にも様々な『勝利が難しい』状況があると思います。今現在、浪高生のみなさんが挑む勝負としては、3年生は大学受験、2年生や1年生は学業であれば試験、部活であれば大会や発表会などになると思います。また自身の新たな課題もそうだと思います。
その中で『勝利が難しい』ということは、一つ上に挑戦している、今の自分の実力に対して試験や相手のレベルが高い場合、また大切な日にケガや体調不良などのアクシデントによりベストパフォーマンスを発揮することが困難な場合などいろんな状況が挙げられます。どんな状況においても勝負の時は刻々と迫ってきます。その時に自分の持っている最大のパフォーマンスを発揮できるかどうか。まずはこの事が一番大切だと思います。
結果的にどんなに最高のパフォーマンスを出してもダメな時もあります。浪高生のみなさんもこれまでに数々の勝負に挑み、勝利の喜びや敗北の悔しさを経験してきたと思います。思い通りの結果が出なかったりした時は今までの自分や仲間の努力を否定的に捉えてしまうこともあると思います。でもその大きな壁に挑んだ勇気と乗り越えるための努力は絶対に無駄にはなりません。
今いろんな事に挑戦している浪高生達には負けても、跳ね返されても、今まで培ってきた技術や知識を生かすのも、無駄にするのも、最後は『思いの強さ』だという事を伝えておきたいと思います。絶対に諦めないその思いが、達成が困難だと思われる事でも達成できるようになると私は信じています。その時の感動はうまく言葉では言い表す事はできません。
人それぞれ様々な環境や置かれている状況に違いはありますが、大事な事は『今日のベスト』を積み重ねていくことこそが、大きな喜びを得る最短の近道なのではないでしょうか。仲間同士で互いの努力を認め、称え合いながら、その先にある大きな目標達成に向かって進んでいる浪高生達をどう導くことが出来るか先生方もいつも考え、『今日のベスト』を積み上げていっています。いろんな事に挑戦している浪高生達に伝えたい事は『強い思い』を持ち続け『必死になれ』という事。そうすれば必ずそこには喜びと感動が待っています。それは自分で掴み取るしかないのです。