知識は何のために必要なのでしょう。そう聞かれると、答えにつまってしまうことがあります。私は知識とは情報であり、自分自身に積み重ねていくだけではなく、どの様に活用していくかが重要であると思っています。知識は情報であり、目標を見つけて行動をするために必要な要素というか、ひとつの道具のようなものです。
知識を有効に使い、ひとつの経験や体験をすることで、知恵がついていくのです。いいアイデアを出すために知識は必要なのです。何かにチャレンジしたり新しい事を行う時、いいアイデアがないかどうか考える時には、その前に知識がなければいくら考えてもいいアイデアは出てきません。アイデアの素になる要素をいっぱい取り込んでおかなければ、何も思いつかないのです。
そして知識というものは、失敗しても良いから活用していかないと身にはつきません。ちょっとした失敗を恐れ、せっかく知りえた知識を使わず、何も行動しなければその知識は生かされません。知識は、取り入れ方だけでなく整理の仕方、そして使い方が大切なのです。
何も知らなければ不安もなかったのに、知ってしまったために怖くなってしまったこともあると思います。様々なことがわかったことで、頭にきたり、途中であきらめたくなってしまったりと。中途半端な知識はかえって人を惑わせます。しかしそこを乗り越え、学ぶからこそ、知識の正しい使い方を知ることが出来ると思います。また、その学んだ知識を間違った使い方をしないように、自分の人間性のバランス感覚も養っておく必要があると思います。知識を正しく活用することで、体験や経験が積み重ねられ、その中で人間性を磨き、人としての成長を成し遂げていくことが出来ると思っています。
浪高生のみなさん、これからは「知識を実践にどのように生かしていくのか」を学んでいかねばなりません。知識を実践に生かすには、行動力と判断力が重要となります。失敗を恐れずに新年度に向け、「行動力と判断力」この2つの事を心に刻んでしっかり前を向いて歩んでいってください。必ず自分磨きができるでしょう。
「知識は、実践されないと価値がない。」(アントン・チェーホフ/ロシアの劇作家)