2020年12月1日火曜日

「自己実現力」を高めよう!

 今「自己実現力」という力が重要視されていることは聞いたことがあると思います。そして「自己実現力」がなければ社会で活躍できない!とまで言われています。社会で活躍している多くの人たちは、知性以外に高いコンピテンシーを持っていると言われています。コンピテンシーとは、社会で成果をあげている人々に共通する行動・態度・思考のことで私たちもこのコンピテンシーを高めることが必要だと考えられています。

「自己実現力」とは、そのコンピテンシーを定義する項目のひとつであり文部科学省 中央教育審議会、立命館大学、山口大学、中央大学などの資料を参考にすると、自己実現力は次のとおりに説明されています。

■自己の能力や可能性を最大限に発揮するため、常に新しい目標を求める

■目標達成に必要な自己管理を行ない、改善を工夫し、的確に行動する

つまり「自己実現力」とは、「自分がやりたいことを、自分で見つけ、実際にやっていく力」です。

ではなぜそのような力が求められているのかは高校生の皆には理解できると思います。

1983年に刊行された『思考の整理学』の中で、著者の外山滋比古さんは、「これからの時代で必要とされるのは、いわれたことだけキッチリできるグライダー人間ではなく、自力で考え、飛び回ることができる飛行機人間だ」と説明しています。これからはまさに予測不可能な時代であり、主体性のある飛行機人間になることが不可欠であるからです。

80年代はコンピューターが台頭しはじめた時代。「自分で飛べない人間(グライダー人間)は、いずれコンピューターに仕事を奪われる」と、当時すでに外山滋比古さんは注意をうながしていました。いまはAIが台頭しロボットがタコ焼きを焼く時代です。「自分がやりたいことを自分で見つけ、実行していく力」は、これからの時代を生き抜いていくために、どうしても必要なのです。

浪高生の皆にはいつも「今を一生懸命に生きる」たくましく、しなやかにこれからの社会を生き抜く力を身に付けてほしいと言っています。自分のやりたい事を見つけ、創意工夫しながら粘り強く取り組むことによって自信がつき、自己肯定感を高める事でどんな挫折も乗り越えられる「折れない心」を身に付ける。その為にも、やりたいことが出来る為にはどうすればいいのかを考え、自分の周りで起きたことに常に疑問や好奇心をもって調べる。など日常から考える習慣を身に付けておく事が最も重要です。その助けとなるために、みんなの近くにはいつも我々先生方がいてます。その為の応援・サポートは全力で行います。だから不安にならずにみなさんは安心して取り組んでください。「自己実現力」を身に付ける為に挑戦するぞ!


 【人生に失敗がないと、人生を失敗する。】 - 斎藤茂太 -

(日本の精神科医、随筆家 / 1916~2006)