【 Being entirely honest with oneself is a good exercise.】
自分にひたすら正直でいることは良い修練になる。
この言葉はオーストリアの心理学者で神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究を行ったジークムント・フロイト氏の言葉です。
誰もが自分には嘘をつくことができません。しかし、自分に嘘をつかず、正直に生き続けることはとても大変なことです。日常生活の中では、目の前の出来事に対して自分の中で違和感を覚えることは多くあります。そこでNOならNOとハッキリ言えることは非常に重要なことです。しかし、場合によっては互いの主張についての話し合いたいだけなのに、喧嘩に発展してしまうことはよくある話で、これが原因で人間関係がこじれてしまうことへの恐れや“協調性がない”と周りからの評価が下がることが気になって結局『自分が我慢して済むのなら…』と抱え込んでしまうことも現実としてよくあることです。
そのことから「自分にひたすら正直でいること」は自分の芯を強くするための“良い修練になる”という意味であると私は考えています。 修練とは『精神・技芸などを磨き、鍛えること』とあります。例にあげた内容に置き換えて考えてみると、“自分の主張を相手側の立場に立ってよりわかりやすく伝える力、聞く力を磨きましょう”という捉え方になると思います。もし意見が対立しても、意見を伝え、聞き、納得ができるのであれば自分に正直に“勉強になった!”と主張を取り下げることもできるはずです。
明日からの定期考査についても同じだと思います。試験当日までの授業への取り組み方、そして試験前の準備など全て今日までの自分が行ってきた行動の結果が試験当日に試されるのです。その結果が出た時に自分に正直にいれる事でその結果を正直に受け入れる事が出来、それらを生かして今後の学習活動への取り組みへの変化へと繋げていくことが出来ます。
しかし試験の結果が悪かった時はついついそこから目をそらしたくなります。自分は苦手だからとか準備が出来ていないとか様々な理由を並べてその結果を正当化しようとします。確かにその通りかもしれません。重要なのは次にどう行動するかです。そんな状況を変える為に自分は何をしたのか?その原因をわかっているのなら改善させる努力をしていかねばなりません。
【自分にひたすら正直でいる】という事は目の前の出来事をポジティブな思考に変換できるようにしていくことで、行動に変化が現れ、自分自身の『成長』と『自信』を実感し楽しむことができれば、きっと結果がどのような形となろうとも必ず次に生かされる修練となると確信しています。
明日からの定期考査においてはもう過去の時間はもう戻りません。でも今この瞬間からはまだ時間は残されています。その残された時間をどのように過ごすのか。それは一人一人の生徒がどのような心構えで定期考査に向かうのかで行動は変わってきます。生徒の皆さんにはいろんな視点から目の前の物事をとらえ、心と頭をアップデートさせながら修練を続けて行く事が大切であるという事を理解し、その為にも【自分にひたすら正直でいる事が良い修練となる】という事を覚えておいてほしいと思います。