2024年2月27日火曜日

もうすぐ春です。

学年末試験も終わり浪高生達はもうすぐ今年度最後の3月を迎えようとしています。そんな月を迎えるに今日はこの言葉を伝えたいと思います。

「人間は、いつも張り詰めた弓のようにしていては続かない。」 

この言葉は江戸時代中期の大名。出羽国米沢藩 9 代藩主でもある上杉 鷹山の言葉です。歴史でも学んだと思いますが米沢藩政改革を行った江戸時代の名君と言われた人物です。

日常生活の中では歯を食いしばって痛みに耐えながら進むべき瞬間もあります。また何もしないで笑っている時もあると思います。しかし、もしずーっと笑って何もしない時が続いていると何かもの足りない、物事が全く前に進まないと感じるのではないでしょうか。できることならいつも楽しく笑っていたいのが人間という生き物です。それが理想だと私は思っています。もちろん現実はそうはいかないことも承知しています。 

では本当に苦しく、辛い時にはどうすればいいのでしょうか?それは少しでも多く笑える瞬間を作ることだと思います。そのためには小さなことにも感動できる“準備”が必要です。その準備とは、小さなことでも見逃さないという“幸せを探す努力”が必要となってきます。苦しくて辛くて心が折れそうな時、ほんの少しでも笑えるようなシーンに立ち会えたら『もうひと踏ん張りしよう!』という気持ちになれると思うのです。

その気持ちを作れない限り、一歩踏み出すことはできないと私は思っています。そして、一歩目さえ踏み出すことができれば二歩目、三歩目と続いていけるはずだと思います。みなさんは幼いころ同じ方向に流れるプールに行った事がありませんか。そのプールには流れがあり、浮いていれば水に流されてぐるぐるとプールの中を回ることができました。多くの人達がそのプールで楽しい時間を過ごしている姿を見たのを覚えています。

周りの人の力を借りて同じ方向を目指したり、最初はなかなか流れに乗れずうまくいかなかったりしたこともあります。また真逆に進もうとする仲間に腹を立てたり、自分よりも上手く流れに乗っている仲間に感心したりしたこともありました。そんなときも、一度勢いがついて回り出せばそうした仲間とも大声で笑いながら同じ方向に進む事ができました。人生もそうしたプールの中で歩んでいくのと同じだなぁ~と思って観ていたのを覚えています。

今の日常生活の中で自分だけの力ではどうにもならないと感じることが多いと思います。そんな時、私は笑うことでこれからの人生を少しでも豊かにできると信じています。「笑う門には福来る」です。これからの人生を充実させるためには緊張だけではなく緩和も同じだけ必要なのです。みなさんも緊張と緩和、ようは「けじめ」を持つ。浪高生達にはそのような月日を過ごしてくれたら嬉しいと思っています。さあ~今年も春がやってきます。